MCデジタル・リアルティと天地人、持続可能なデータセンター環境を構築

MCデジタル・リアルティと天地人が築くデータセンターの未来

2025年2月25日、東京都で発表された最新のニュースによると、MCデジタル・リアルティ株式会社は、株式会社天地人のために革新的なデータセンター環境を提供している。この提携により、コスト効率とデータ主権の確保が両立されたことで、業界から注目を浴びている。

MCデジタル・リアルティは、データセンターやコロケーション、相互接続サービスを日本国内で展開している企業で、特にNRT10というデータセンターがその中心となる。天地人は、宇宙ビッグデータを活用することを目指すJAXA認定ベンチャーであり、彼らのミッションは「宇宙ビッグデータを使い人類の文明活動を最適化する」という壮大なものである。

協業の背景

天地人は、地球観測衛星からの様々なデータを解析し、WebGISサービス「天地人コンパス」をコアにした事業を展開。経済産業省の支援を受け、再生可能エネルギー事業者向けの土地評価選定サービス「天地人コンパス for リニューアブルエナジー」の開発を推進している。このサービスのためには、膨大な衛星データを安全かつ効率的に扱うことが必要不可欠だ。

このニーズに応えるため、モルゲンロットが提供するデータセンター導入支援ソリューションが活用され、コロケーション環境に移行が行われた。モルゲンロットは、サーバー構成やネットワーク設計から、機器の選定、導入、運用の保守まで包括的なサポートを行っている。

データ主権の確保

近年、衛星データの重要性が増している中、その取り扱いには注意が必要だ。特に安全保障の観点から、国内にデータを格納し主権を確保することが事業継続性の面でも重要視されている。天地人は、コストだけでなく拡張性や汎用性も加味し、最先端のNRT10データセンターを選定した。ここでは、利用する電源が再生可能エネルギーで賄われており、環境への配慮も見逃せない。

イノベーションの進展

MCデジタル・リアルティのコロケーションサービスは、最新のNVIDIA DGX-ready認証を取得しているファシリティを使用しており、これによってデータ解析に必要な計算力を効率的に利用できる。また、グローバルなデータセンタープラットフォーム「PlatformDIGITAL®」により、世界中のさまざまなリソースにもアクセス可能だ。

このようなインフラの構築により、天地人はコストを90%以上削減しつつ、再生可能エネルギー事業者向けのサービスに特化した環境を実現した。持続可能性への取り組みは、今日のビジネスの重要な要素とされており、両社の提携はその分野でも先駆的なものになるだろう。

各社からのコメント

このプロジェクトについて、MCデジタル・リアルティの社長畠山は「データセンターの採用に感謝している。この拡張性、持続可能性の高い環境が顧客の問題解決の一助になることを期待しています」と述べている。一方、天地人のCEO 櫻庭は「宇宙ビッグデータを蓄積・解析する能力が我々の競争力の源泉です。MCデジタル・リアルティとの協力で、サービス展開の基盤を強化しました」と意気込んでいる。また、モルゲンロットの森本は「天地人様の新たな環境構築を支援でき、今後のさらなる事業拡大にも期待しています」と述べている。