大阪・関西万博で体験する未来の身体性
2025年7月23日から始まる大阪・関西万博では、特に注目の展示が企画されています。それは「Cybernetic being Life」と名付けられ、株式会社ロフトワークが総合プロデュースを担当します。本展示は、内閣府およびJSTが目指すムーンショット型研究開発制度の一環であり、身体の制約を超えた新たな未来を探求するものです。
展示の背景と目的
「Cybernetic being Life」は、サイバネティック・アバター技術に基づく研究成果を紹介するものであり、このプロジェクトは慶應義塾大学の南澤孝太教授がプロジェクト・マネージャーを務めています。サイバネティックアバター技術は、身体の制約を超えた行動を可能にするものであり、障害のある人々や高齢者、子供たちが自由に社会参加できる未来を目指しています。
体験内容
本展示のコンセプトは「新しい身体で、どんな能力を手に入れる?」というもので、来場者は様々な未来の身体体験を通じ、新たな生活スタイルを想像することができます。たとえば、分身ロボットを活用して、身体の制約を越えて旅をしたり、脳波で操作するロボットアームを使って日常生活を取り戻したりすることが可能となります。さらに、年齢を重ねても軽快に動ける身体や、高度な技能を自分の身体で再現することも体感できます。
この展示は、2050年の社会を見据え、障害や年齢、性別といった境界を越えて、誰もが「もうひとつの身体」を手に入れ、自分らしい生き方ができる未来を描いています。さらに、来場者は他人の経験を自分に取り入れることも可能で、より深い理解を促す内容となっています。
展示の詳細
「Cybernetic being Life」は、7月23日から28日、30日から8月4日までの期間開催され、入場は無料ですが、大阪・関西万博の入場チケットは必要です。展示スペースは未来を体感できるフューチャーライフゾーン内のフューチャーライフエクスペリエンス(FLE)で行われます。
展示時間は通常10:00から21:00までですが、一部の日は閉館時間が変更される可能性があるため、事前に確認が必要です。
ロフトワークの役割
ロフトワークは、「すべての人のうちにある創造性を信じる」をモットーに、多様なクリエイターや企業、地域社会との共創によって未来の価値を創り出すことを使命としています。今回のサイバネティック・アバター技術の展示も、そのようなビジョンの実現に向けた一環として行われています。
彼らは新たな技術を通じて、身体の制約を超えた社会の実現を目指しており、今回の展示を通じてその成果やビジョンを広く社会に伝えていくことを目的としています。
未来への挑戦
展示は、ムーンショット型研究開発制度が提示する10の目標に基づき、未来の社会を想像させる体験型の企画が目白押しです。来場者は、見て触れて感じながら未来の可能性を共有できる貴重な機会となっています。このように、「Cybernetic being Life」を通して、私たちは未来の社会を体感し、そこに込められた無限の可能性に触れることができるのです。