産業向けワイヤレスブリッジ「BR-600AX」の登場で工場Wi-Fiも進化

サイレックス・テクノロジー、6GHz帯対応ワイヤレスブリッジ「BR-600AX」を発表

サイレックス・テクノロジー株式会社が2025年10月15日に、新たな産業向けワイヤレスブリッジ「BR-600AX」を発表しました。この製品は2.4GHz、5GHzに加えて新たに6GHz帯にも対応しており、工場や倉庫でのWi-Fi通信を大幅に改善することが期待されています。

ワイヤレスブリッジの役割とは

ワイヤレスブリッジは、有線LANポートを持つ機器を無線LANネットワークに接続する装置です。これにより、既存の製造装置や制御機器など、もともと無線通信の機能がない機器でも簡単にWi-Fiネットワークに参加させることができます。この機能は、工場や倉庫の無線化やスマート化を進める上で非常に重要な役割を果たします。

Wi-Fi通信の課題と解決策

製造業の現場においては、環境によって無線の通信品質が異なることがよくあります。例えば、金属製の構造物や大型機械が存在する環境では、電波が反射してマルチパス干渉が発生し、通信品質が低下する可能性があります。また、2.4GHz帯は非常に混雑しやすく、通信遅延が起こりやすいという問題もあります。

そこで、Wi-Fi 6Eが導入されます。この新しい規格は、従来の2.4GHzと5GHzに加え、6GHz帯を使用することで、より多くのチャネルが利用可能になります。そのため、多数の機器が同時にアクセスしても、通信の安定性が保たれやすくなります。BR-600AXはこの6GHz帯に対応し、工場内の通信の安定性向上に寄与することが期待されています。

BR-600AXの特長

BR-600AXは、今までの通信課題を解決するための最適なソリューションです。この製品の主な特長には以下のような点があります。

- 干渉の少ない6GHz帯：技術革新により、安定した通信が可能になります。
- AMC Mesh機能：独自のツリー型メッシュネットワークにより、広範囲にわたって安定した通信を提供します。
- 高速ローミング対応：移動する機器でも、シームレスな接続を維持し続けられます。
- カスタマイズ対応：ソフトウェア及びハードウェアの両面から柔軟なカスタマイズが可能です。

このような特長を活かし、BR-600AXはスマートファクトリーの構築を支える重要な製品となるでしょう。

シンプルな導入で広がる可能性

サイレックスは、BR-600AXを通じて産業向け無線通信市場での事業拡大を狙っています。これまで展開していたエンドユーザー向けの製品に加え、産業分野の機器メーカーや商社との戦略的パートナーシップを結ぶことで、より広範な市場への浸透を目指します。新たな無線ソリューションをパッケージ化し、現場の課題を解決する提案を強化していく方針です。