宇宙産業を支える人材育成の新たな試み、Space BDの「HURDLES」
Space BD株式会社が新たに発表した教育プログラム「HURDLES(ハードルズ)」は、宇宙産業における専門的な人材不足を解消するために設計されています。このプログラムは、宇宙産業が急速に進化を遂げる中で、実務経験を持つ人材の育成を目的としており、2026年1月からのカリキュラム提供を予定しています。
プログラム開発の背景
宇宙産業は世界中で急激に成長しており、日本政府もこれを成長エンジンと位置づけ、2030年代には市場規模を8兆円に拡大するという目標を掲げています。しかし、その実現には約16万人の専門人材が必要とされており、人材不足が深刻な問題となっています。特に、衛星開発に必要な人材は限られており、設計から運用までの全工程を俯瞰できる専門家が求められています。こうした背景に対処するためにSpace BDは、「HURDLES」を開発しました。
HURDLESの特徴
「HURDLES」は、内閣府の「宇宙スキル標準」に基づいて、短期間で体系的に衛星開発を学べる内容となっています。以下のような特徴があります。
1. 誰でも受講可能
このプログラムは、学生、企業、自治体など、宇宙産業への参入を目指すさまざまな層に向けられています。特に、宇宙ビジネスへの新規参入や企業の事業強化を急ぐ企業、宇宙関連事業に携わりたい個人など、幅広い受講者が想定されています。
2. 短期間での習得
最短2週間から3か月で、プログラムを通じて衛星開発の各工程を学ぶことができます。限られた時間の中で、要求整理から設計、試験、製作フェーズまでの理解を深めることが可能です。
3. 実務レベルのスキル
「HURDLES」では、実際の小型衛星開発で使用される設計書や試験手順書を基に、必要な実践的スキルを習得することができます。各フェーズでの知識が横断的に理解できるため、即戦力として活躍できる人材を育成します。
カリキュラムの構成
「HURDLES」では、受講者の目的に応じた4つの研修メニューを提供します。実際の受講者からは、実習内容や講義の効果について高い満足度が寄せられており、具体的なスキルを獲得できたとの声が多く聞かれます。
受講者の声
- - 「実際の衛星システム開発に即した実習で、大変満足できた」
- - 「衛星開発の全体像を把握するのに最適な講義だった」
- - 「研修を通じて考慮するべき工程を具体的にイメージできるようになった」
このような高評価を得ていることからも、「HURDLES」は人材育成において不可欠なプログラムであることが示されています。
Space BDについて
Space BD株式会社は、2017年に設立され、宇宙ビジネスをグローバルな産業へと発展させることを目指す「宇宙商社」です。現在までに600件以上の宇宙実験実績を持ち、宇宙空間でのビジネス展開をサポートしています。人材育成に関する教育事業が重要な柱となっている同社は、次世代の宇宙産業を担う人材への投資を続けています。
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Space BD公式サイト
「HURDLES」は、日本の宇宙産業の成長に寄与する新たな一歩となることが期待されています。