岡山大学が全学を挙げたプロジェクトマネジメント研修を開始
国立大学法人岡山大学(岡山市北区)は、2025年度から全体を対象にした「プロジェクトマネジメント基礎研修」を実施することを発表しました。この研修は、教育や研究、技術、事務など、さまざまな分野での専門性を活かしながら、大学経営を担う新たな人材の育成を目的としています。
研修の目的と背景
プロジェクトマネジメントは、多くの分野で必要とされるスキルであり、特に教育・研究機関においてもその重要性は高まっています。今回の研修は、世界最大のプロジェクトマネジメント協会であるPMI日本支部との連携を通じて、教職員が基礎を学び、より高度な実践能力を身につけることを目指しています。昨年度までは、総合技術部の職員が対象でしたが、今年からは全学に対象を拡大し、幅広い人材のスキル向上を図ります。
オリエンテーションの様子
8月28日に開催されたオリエンテーションでは、佐藤副理事や副学長が昨年度の研修成果を振り返りつつ、参加者への期待を語りました。「プロジェクトマネジメントは単なる手法ではなく、思考法としての重要性も持っています。効率的な物事の進め方を学んでもらいたい」と語り、今後への意気込みを示しました。
また、人事課の松本主査は、研修内容の変更点や新たに目指すべき研究テーマについて説明し、参加者は研修の具体的な進行が楽しみな様子でした。
質疑応答と今後の展望
研修の最後には意見交換が行われ、事前に学習しておくべきことや初心者にも優しい学習方法についての話し合いがありました。参加者からは、PMの基礎的な知識を身につけることができる書籍に関する情報交換もあり、今後予定されている基礎研修への期待が高まりました。
大学の取り組みと国際連携
岡山大学は、PMI日本支部のアカデミックスポンサーとしても活動しており、卓越したプロジェクトの表彰制度「PM Award」への特別協賛も行っています。また、PMIアジアパシフィックとの連携も進めており、特に研究開発マネジメント人材の国際的な育成を目指しています。
さらに、文部科学省の議論でもPM人材の重要性が取り上げられており、岡山大学がこの分野で先駆的な役割を果たしていることが示されています。
地域との関わり
岡山大学の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」として、地域に根ざした研究と共創を促進していく姿勢も強調されています。地域社会と大学の関係構築を進め、その中で新たな知識や技術を育むことを使命としています。
今回の取り組みは、岡山大学の未来を担う人材育成の新しいステージを示すものといえるでしょう。地域中核としての役割を果たし、国際的に競争力のある人材を育成するために、今後ますます期待が高まります。ぜひ、岡山大学のチャレンジにご注目ください。