製造業エンジニア向けオンライン学習プラットフォーム「Eureka Box」の新たな挑戦
2025年3月26日、電通総研とエクスモーションは、製造業のエンジニアを対象としたオンライン学習プラットフォーム「Eureka Box(ユーリカボックス)」のエンタープライズ版を提供することを発表しました。
このプラットフォームの提供開始は、両社の業務提携の一環として行われます。この提携は、製造業における新しい技術の普及や人材育成を目的としており、特にソフトウエアファーストな製品開発を推進します。自動車業界においては、Over The Air(OTA)技術の普及も見据えたソリューションの開発が期待されています。
背景と必要性
今日、我々の生活はテクノロジーの進化により豊かになっています。スマートフォンや電気自動車、スマート家電など、常に新しい機能が求められています。その中で、ソフトウエア開発の重要性は高まる一方です。しかし、少子高齢化の影響で製造業における生産年齢人口が減少しているため、新たなエンジニアの育成が急務とされています。
国立社会保障・人口問題研究所によれば、国内の総人口は2053年には1億人を下回り、生産年齢人口は51.6%になる見通しです。このような状況では、素早く製品開発を進めるために、エンジニアのスキルアップが欠かせません。加えて、外部へのアウトソーシングに頼るのではなく、内部でのスキル育成が必要です。
「Eureka Box」エンタープライズ版の特徴
「Eureka Box」エンタープライズ版の特徴は以下の通りです:
1. 先進技術のスキル習得
プラットフォームは、モデルベース開発(MBD)やプロダクトライン開発(SPL)、最新技術であるエッジAIやROSなど、現代のソフトウエア開発に必要なスキルを学べる内容が用意されています。これにより、製造業が求める新たな技術に迅速に対応する能力が身に付きます。
2. 幅広い受講者層に対応
受講者は、初心者からベテランまで幅広く想定されており、3段階の学習レベルで1,500を超えるコンテンツが用意されています。これにより、受講者は自身のスキルレベルに応じた適切な学習が可能となります。新人エンジニアから、ハードウエアエンジニアとしての未経験者も学ぶことができます。
3. 無制限の受講者数
「Eureka Box」エンタープライズ版では、受講者数に制限を設けず、企業内の多様なニーズに応じたプログラムを提供します。基礎プログラムからリスキリングプログラムまで、各企業の目的に合った学習が可能です。
まとめ
この新しいプラットフォーム「Eureka Box」は、製造業の未来を担うエンジニアの育成を支援し、テクノロジーによる進化をより良い社会へ導くための重要なステップとなります。今後、製造業界が抱える課題を解決し、求められるスキルを持った人材を育てることが、我々の未来に直結するのです。