鳥インフルエンザへの新たな挑戦ー特許技術「PALSAPシリーズ」の登場
近年、鳥インフルエンザ(AI)感染が広がり、その影響は養鶏業界だけでなく、消費者にも大きく及んできました。特に、2024年から2025年にかけて急増した高病原性鳥インフルエンザによる被害は深刻で、瞬時の対応が求められます。そんな中、テクニカ合同株式会社が発表した「PALSAPシリーズ」は、感染症対策と環境保護を同時に実現する画期的な特許技術です。
「PALSAPシリーズ」とは?
テクニカ合同株式会社は、迅速かつ衛生的な処理方法として「PALSAPシリーズ」を開発し、全国の自治体や養鶏場に提供を開始しました。この技術は、感染症発生時の適切な処理を可能にし、現場の作業負担を軽減することを目指しています。特に、2024年度から一部の自治体での採用が進んでおり、その効果が期待されています。
国内初の特許技術
「PALSAPシリーズ」は、感染症発生時における埋却処理と卵処理を一体化して行う独自の技術です。これにより、従来の処理方法が抱えていた環境汚染や作業負担の問題を解決することが可能です。以下に、3つの製品について詳しく説明します。
1. PALSAP A剤:感染動物の処理用
この製品は、感染した動物から出た体液を瞬時に吸収・固定し、移送時の漏れを防ぐ効果があります。作業者の不安を軽減し、感染リスクを大幅に下げることで、安心して作業が行えるようになります。
2. PALSAP B剤:感染鶏卵の処理用
PALSAP B剤は、高粘性の卵液を吸収・固体化し、焼却処理の際の負担を軽減します。この技術は、焼却設備への受け入れ拒否の問題を解決し、効率的な処理を実現します。
3. PALSAP L:埋却地の環境保全用
特許技術であるPALSAP Lは、埋却後に簡単に強固な膜を形成し、降雨や台風による汚染物質の流出を防ぎます。この製品により、長期的な地域環境保全が可能となり、持続可能な農業を促進します。
今後の展望
テクニカ合同株式会社は、今後も自治体やJA、農場関係者と連携し、発生時に即応できる体制の確立に努めていく考えです。鳥インフルエンザや豚熱といった感染症の再発・拡大が危惧される中で、「PALSAPシリーズ」は、持続可能な農業と地域環境の保全に貢献する重要な技術になり得ます。
テクニカ合同株式会社のこれからの取り組みに、目が離せません。