エプソンとみずほフィナンシャルグループの取り組み
近年、SDGs(持続可能な開発目標)への関心が高まる中、企業と教育機関が協力して子どもたちにその重要性を伝える取り組みが増えてきています。特に、小学校の教育現場では、SDGsの理念を取り入れた授業が行われており、実際の社会問題やその解決方法を探る機会が提供されています。今回は、エプソン販売株式会社と株式会社みずほフィナンシャルグループが協力し、板橋区立北前野小学校の6年生向けに行った課外授業をご紹介します。
1. 実施の背景
板橋区立北前野小学校では、SDGsをテーマにした様々な学びを深めるため、先生のアイデアをもとに企業とのコラボレーションを図りました。特に、児童が制作したSDGsに関連する動画では、環境への配慮から紙の使用を最小限にする工夫が求められました。しかし、台本を印刷する際にはどうしても紙が無駄になってしまうという課題もありました。そこで、応用可能な解決策としてエプソンの乾式オフィス製紙機「PaperLab」を活用することが提案されました。この技術が、環境負荷低減に寄与すると期待されました。
2. 課外授業の詳細
2.1 出前授業
授業は、エプソンとみずほFGの担当者による出前授業から始まりました。エプソンの担当者は、パルプから紙がどのように製造されるのか、PaperLabの機能や利点について説明。児童たちは実際のクイズを通じて、環境への意識を高めながら学びました。一方、みずほFGは金融経済教育を通じて、お金の知識や金融機関の役割について教える内容を提供しました。
2.2 職場見学
授業の後半では、みずほ銀行の東京中央支店を訪問し、実際の職場環境やPaperLabの稼働状況を見学しました。この経験を通して、児童たちは企業の業務の実態や、SDGsに向けた技術がいかに活用されているのかを体感しました。実際の職場を訪れることで、学習意欲も向上したようです。
2.3 感謝の手紙作成
授業の最後には、出前授業や職場見学で学んだことを振り返り、実際にPaperLabで作成した再生紙を用いて感謝の手紙を作りました。児童たちは、日々の生活の中でお世話になっている人々に対して、自分の思いを込めて手紙を書く貴重な体験ができました。また、手紙のデザインも自分たちで考案し、個々のアイデアを具現化することにも挑戦しました。
3. 学習後の反響
この授業を受けた児童たちからは、SDGsや金融教育について理解が深まったとの声が多く聞かれました。自らの生活との関連性を実感し、今後の行動に活かしていく意欲を見せています。板橋区立北前野小学校の教師からも、児童たちが学校外の世界と「つながる」ことができたことを喜ぶ声がありました。
4. 今後の展望
エプソンとみずほFGは、今回の課外授業を通じて、子どもたちの未来を担う世代が社会の課題に目を向けられるよう支援していく意思を再確認しました。教育の現場と連携しながら、持続可能な社会の実現に向けて、さらなる取り組みを進めていく姿勢を示しています。
このような取り組みにより、未来を担う若者たちが、SDGsや金融に関する意識を高め、よりよい社会を築いていくことが期待されます。