セラピー犬と共に楽しい読書体験を
2025年11月、栃木県で特別な「読書犬体験会」が開催されることが決定しました。このイベントは、NPO法人とちぎアニマルセラピー協会が主催し、栃木市と鹿沼市の公立図書館で行われます。本体験会では、訓練を受けたセラピー犬の前で子どもたちが絵本を読み、緊張感を和らげながら読書の楽しさを実感できる貴重な機会です。
読書犬体験会とは?
「読書犬」とは、子どもがセラピー犬の前で本を読むことで、プレッシャーを軽減し、読書に対する自信と楽しさを育てる教育プログラムのこと。アメリカに由来し、現在では世界各地で実施されています。この取り組みは、動物介在教育の一環であり、読書の喜びを広めるために力を入れています。
当協会では、2018年以来、県内の公立図書館と連携して定期的に読書犬体験会を行い、参加した子どもたちの自己肯定感や読書意欲の向上に寄与してきました。
定期的な開催の難しさ
日本国内で「読書犬」イベントは三鷹市や流山市など一部の自治体でも行われていますが、継続的に実施しているところは少なく、その背景にはいくつかの課題があります。
- - セラピー犬とハンドラーの育成体制の未整備
- - 動物受け入れに関する施設基準の差異
- - 安全と衛生管理への注意が必要
さらに、一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブルも読書犬活動の普及に貢献していますが、定期的なイベント主催は行っていません。このため、当協会が公立図書館と連携し続けていることは、全国的にも珍しい事例となっています。
メディアにも注目される活動
当協会の「読書犬体験会」は、いくつかのメディアでも特集されています。例えば、NHK宇都宮放送局では子どもたちとセラピードッグの交流を紹介。さらに、下野新聞やとちぎテレビ、BS‑TBSなどでも活動の様子が報じられ、多くの注目を集めています。
その他の活動
「読書犬体験会」以外にも、以下のような活動を行っています:
- - 医療的ケアが必要な重症児への訪問支援
- - NHO宇都宮病院での患者支援
- - 不登校児童向けの「居場所カフェ」開催
- - 地元小中学校での動物福祉に関する教育活動
このように、当協会は年齢や背景に関係なく、人と動物のふれあいを通じて心の癒しを提供することに努めています。
クラウドファンディングの実施
また、現在、アニマルセラピーに関する書籍・オーディオブックの制作と図書館への寄贈を目的としたクラウドファンディングも行っています。これは「目が見えにくい方」や「本を開くことが難しい方」にも楽しんでいただける「聴ける本」を届けるためのプロジェクトです。
団体の基本情報
認定NPO法人とちぎアニマルセラピー協会は、「動物とのふれあいで、心と体にやさしさを」をモットーに、栃木県内で多様な動物介在活動を展開しています。さらに、直営カフェ「Cafe Maera」では、動物と触れ合う場を提供しながら地域との交流を深めています。これからも、多くの人々に心温まる動物との交流を届けていきます。