愛知県教育ネットワークの最新化
愛知県の教育環境が大きく変わろうとしています。それは、アルファテック・ソリューションズ株式会社が愛知県教育委員会と協力して、県内約180校で15,000名の教職員がアクセス可能な「愛知県教育情報通信ネットワーク(愛知エースネット)」を最新化したからです。この最新化により、教育機関のデジタル化が進展し、教職員の業務効率が目に見えて向上することが期待されています。
新しいシステムの特徴
新たに構築されたシステムは、Microsoft 365 およびMicrosoft Azureを基盤に設計されており、従来の境界分離セキュリティを維持しつつ、ゼロトラストの原則を取り入れたハイブリッドモデルが導入されています。このアプローチによって、リスクベース認証や情報漏洩対策、自動ラベル付けによる機微情報の安全な取り扱いなど、Microsoft 365 A5の高度なセキュリティ機能が効果的に実装されています。これにより、教職員は1台の端末でどこからでも業務を遂行できるようになり、愛知県全体で年間約70,000時間の業務効率化が期待されるのです。
システムの重要なコンポーネント
新システムは以下の主要なコンポーネントで構成されています。
Entra ID
データセンター上に、各校のActive Directory(AD)サーバーを集約し、Entra IDとの連携を確立することで、愛知県教育委員会が各校に統合ID管理と認証サービスを提供できるモデルに変更されました。これにより、特に海外からの不正アクセス対策が強化されています。
Azure Files
180校の校務系ファイルサーバーをAzure上に統合し、安全なデータストレージとアクセスが可能になります。これにより、教職員はいつでもどこでも必要なデータにアクセスできるようになり、業務の効率化が図られます。
Azure Virtual Desktop(AVD)
このシステムの大きな特徴の一つは、1台の端末からインターネットアクセスやクラウドアプリケーションの利用が可能であり、クラウドサービスVDIによる安全な「校務系」の同時利用も実現されることです。これにより、職員室にいる必要がなくなり、校内のどこでも自由に業務を遂行できます。
Microsoft 365 A5
従来のA3プランからA5プランにアップグレードされ、多様なセキュリティ機能が強化されました。リスクベース認証やマルウェア対策、シングルサインオン機能の導入により、教育機関内で扱われるデータがより安全に管理されます。さらに、自動修復機能により端末の信頼性も向上します。
Microsoft Purview Information Protection
機密情報を取り扱う際に「ラベル付け」を行うことで、校務外部接続系においても安全に情報を管理できます。この自動ラベル付けポリシーによる機微情報の暗号化が整備され、教職員の負担軽減が期待されます。
アルファテック・ソリューションズの役割
アルファテック・ソリューションズ株式会社は、高度なICTソリューションの提供を行うITインフラ専門の企業です。新たな教育システムの導入により、愛知県内の教育環境が一層進化することが期待され、今後の教育における新たな地平を開くことでしょう。教育委員会と連携し、現場のニーズに応じた最適なシステムを構築することが、同社の目指す姿です。