製錬設備の保全力
2025-05-15 11:21:39

住友金属鉱山がNSSOLと連携、製錬設備の未来を見据えた予知保全システムを構築

新たな未来へ向けた革新



住友金属鉱山株式会社、日鉄ソリューションズ株式会社(略称NSSOL)、日鉄テックスエンジ株式会社の三社が連携し、製錬設備の予知保全システムを新たに構築したことは、多くの業界関係者にとって注目のニュースとなっています。このシステムは、住友金属鉱山の生産性向上を目指すもので、具体的には、愛媛県新居浜市にあるニッケル工場と兵庫県加古郡播磨町の播磨事業所の設備に関するものです。

予知保全システムとは



この予知保全システムは、熟練の従業員が長年にわたって培ってきた経験や、各種設備の音や振動といった測定データ、さらには実際に発生した異常事象を基に、故障の初期兆候を可視化するものです。具体的には、蓄積されたデータを解析し、故障が起こるタイミングを予測するモデルも組み込まれています。これにより、突発的な故障を未然に防ぐことが期待されており、特に生産性の安定化につながるとされています。

実施成果と今後の展望



実際にこのシステムを導入した設備の半数以上で効果が確認されており、今後、さらに多くの設備への導入が予定されています。この取り組みを進めることで、部品交換の頻度を適正化し、生産ライン全体の稼働率を向上させることが目指されています。

プロジェクトの背景



2023年6月にデータの収集と評価が開始された今回のプロジェクトは、住友金属鉱山が2022年度に策定した中期DX(デジタルトランスフォーメーション)施策の一環としてスタートしました。このプロジェクトでは、NSSOLが自社開発したIoXプラットフォームを用いることで、センサーデータや各種OT(制御技術)データを一元的に管理します。このプラットフォームは大規模な時系列データにも対応可能で、クラウドアーキテクチャによる迅速なアクセスを実現しています。

三者の協力による高度な技術



住友金属鉱山が熟練従業員の暗黙知を提供し、NSSOLがIoXプラットフォームを導入、そして日鉄テックスエンジが設備保全のノウハウを活かしてセンサー設置やデータ収集の計画を立てるという三社の連携により、特性が異なる複数の設備について予知保全が実施できるようになっています。このように、三社が持つそれぞれの専門知識と技術が結集したことが、大きな成果をもたらしています。

社会的意義



NSSOLは「Social Value Producer with Digital」をキーワードに掲げ、トータルDXソリューションの提供を通じて日本のインダストリー4.0の実現を目指しています。一方、日鉄テックスエンジもその専門技術を活かし、社会の発展に寄与することを目指しています。今回のプロジェクトは、ただの技術革新にとどまらず、製鉄業界全体に良い影響を与えることが期待されています。

結論



今後、住友金属鉱山は、この予知保全システムのさらなる展開を進め、安定した製造プロセスの実現と生産性の向上を目指していきます。この取り組みは、製造業の未来において避けられないデジタル変革の一環として、ますます重要性を増していくことでしょう。


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会社情報

会社名
住友金属鉱山株式会社
住所
東京都港区新橋5丁目11番3号
電話番号

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