千葉と茨城の高校で実施された「世界とつながる学び」探究授業の意義

千葉と茨城、未来を見据えた探究授業が開催

特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト（代表：中村雄一）は、2025年12月19日と12月22日に千葉県立船橋法典高等学校と茨城県立守谷高校で「世界とつながる学び」に関する探究プログラムを実施しました。このプログラムは、生徒が国際的な視点を持ち、自分の未来と世界の現実を結びつけるきっかけとなりました。

船橋法典高校での意義深い講演

船橋法典高校での講演では、なかよし学園の中村代表がコンゴ民主共和国、南スーダン、シリアといった国々の現状を生徒たちに伝えました。メディアでよく見る国々の厳しい現実を、写真や映像を交えて解説し、教育支援の重要性を強調しました。この講演は、生徒たちの心を動かし、多くの気づきをもたらしました。

「なぜ戦争や貧困が続くのか」「教育は何を変えられるか」といった問いに対し、生徒たちは「知る → 考える → 動く」という三段階で自らの進路や得意分野を世界の課題と結びつけるディスカッションを行いました。彼らの中には、講演後に中村代表のもとを訪れ、自分の特技を活用して何か貢献したいとの思いを語る生徒も多く見られました。

生徒の声から見る学びの成果

講演後に実施されたアンケートでは、生徒たちの「行動力」や「教育の力」への尊敬の念が多く寄せられました。約300件の自由記述の中には、「遠い国の出来事」と捉えていた問題を「自分事にする」ことができたという感想が多数見受けられ、「願う平和から行動する平和へ」といったプログラムのメッセージが確実に伝わったことが伺えます。

現場のリアルな声を届ける結果

この探究授業の最大の特徴は、現場の声と生徒たちが直接結びつく点です。多くの生徒が「現地での様子がわかった」、「戦後の国の現実を初めて知った」と答えたことから、知識の伝達にとどまらず、実感を伴った学びを体験したことがわかります。

守谷高校の特徴的な探究授業

続いて行われた守谷高校では、1年生がSDGsをテーマにオリジナルの「SDGsカルタ」を制作しました。このカルタは実際にカンボジアやケニア、シリア、ルワンダで教材として活用され、生徒たちは自分のスキルを通じて世界に影響を与える実感を得ました。

授業の中では、現地の子どもたちの反応も共有され、「日本の高校生が作ったカルタで学ぶことに驚いた」という声が上がり、さらに活発なディスカッションが展開されました。

「CoRe Loop」モデルの紹介

なかよし学園が展開する「世界とつながる学び」は、Create（作る） → Reach（届ける） → Co-Reflect（振り返る） → Return（還る） → Expand（拡張する）のサイクルで設計されたモデルです。このモデルでは、生徒が制作した教材が実際に世界の教育現場で使用され、そのフィードバックをもとにさらなる探究へとつなげられます。

代表のメッセージ

中村代表は、「生徒たちが教材を介して国際的な課題に関わり、実際に世界とつながっていることを実感する場を提供しています。この取り組みが、彼らの将来にとって重要な経験になることを期待しています」と語っています。

生徒たちがより良い未来を創造するために、今回の探究授業は新たな一歩となったと言えるでしょう。このような学びを通じて、若者たちが自らの進路を考え、世界とどうつながるかを真剣に考える場が増えることを願っています。