新たに提供される人権感度向上ワークショップ
MS&ADインシュアランス グループの子会社であるMS&ADインターリスク総研は、2023年7月16日より、企業の人権感度を高める研修サービス「人権感度向上ワークショップ~誰かがきずつく言葉に気付く~」を開始しました。この新しい研修は、企業活動における人権侵害を防ぐために、役職員の気付きと行動の変容を促すことを目的としています。
背景
近年、従業員や顧客の多様性が増し、ビジネス環境がグローバル化する中で、企業が人権を尊重することはますます重要になっています。しかし、人権侵害が原因となって企業が炎上する事例も多発しており、企業経営において人権関連のリスクを管理する必要性が高まっています。従来の研修は「すべきでないこと」に焦点を当てた座学中心であり、多くの企業が受講者への浸透に苦心していました。
このような状況を受け、MS&ADインターリスク総研は参与型の体験型研修を開発しました。これは、受講者が自らの行動や発言について気付きを得ることで、行動変容を促すことを狙いとしています。
研修サービスの概要
人権感度向上ワークショップは、以下のような内容で行われます。
- - 事例動画の活用: 人権に関する専門家が監修したリアルな事例動画を使って、ワークショップを進行します。参加者は、日常の職場で発生する可能性のある不適切な言動に気付く感性を養います。
- - 所要時間: 研修には90分から180分程度を要します。
ワークショップの構成
1.
導入: 「ビジネスと人権」の基礎的な事項を解説。
2.
本編: ビジネスの現場で発生する差別や無意識のバイアスについて、動画視聴とディスカッションを通じて具体例を学ぶ。
3.
応用: 参加者が自らの職場環境を想定し、起こり得る人権侵害やその防止策を検討。
この研修は、青山学院大学法学部のヒューマンライツ学科の申惠丰教授が監修しており、最新の知見を反映した内容になっています。
費用と受講形式
このワークショップは、363,000円(税込)で提供されており、最大30名まで参加可能です。また、研修の時間に応じて必要なパートを選ぶことができ、基礎的な内容についてはeラーニングなどで別途学ぶことも可能です。
今後の展開
MS&ADインターリスク総研は、顧客の組織における人権侵害を防ぐため、さらなるサービスの拡充を予定しています。具体的には、同じコンセプトで設計したeラーニングやオンラインアプリを提供し、より多くの役職員やサプライヤーに人権に関する正しい理解を促進する方針です。人権の視点を取り入れた持続可能な企業経営が、一層求められる時代にこそ、このワークショップは大きな意義を持つと言えるでしょう。