2024年版健康食品アンケート調査から見るトクホの変化とは
2024年12月16日に、株式会社アスマークが実施した「健康食品に関するアンケート調査」の結果が発表されました。この調査は、全国の30~69歳の男女を対象に、健康食品の購入状況やその考え方について探っています。特に今回の調査では、2015年のデータと比較することで、特定保健用食品(トクホ)に対する人々のイメージや考え方がどのように変化したのかが明らかにされています。
健康食品市場の拡大
健康食品市場は、2024年には6220億円に達するという予測が示されています。また、メーカー出荷金額ベースで見ても、2023年度は8995億円、2024年度は9129億円と、いずれも拡大が期待されている状況です。これは、健康意識の高まりや生活環境の変化によるものと言えるでしょう。年々、私たちの食生活の一部として、健康食品がより重要な役割を果たすようになっています。
健康食品に関する調査結果
調査の結果として、まず「自購入・自摂取している健康食品」についてですが、2015年のデータと比較すると、相変わらず「サプリメント」がトップの位置を占めていますが、その選択率は約11ポイント減少しました。一方で、「バランス栄養食品」は約24ポイント増、「お茶」も約14ポイント増加するなど、健康食品の選ばれ方が変わってきています。このような変化は、特に女性の選択率に顕著に現れています。
さらに、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品の違いについて認識している人が増加したことも注目すべき点です。認識している方は2015年と比べて約7ポイント増加し、特に男性の30代がその傾向を引っ張っています。
トクホへのイメージの変化
重要なトピックは、特定保健用食品(トクホ)のイメージが変化してきたことです。2015年の調査では、「価格が高い」というイメージが約56%を占めていましたが、2024年の調査では約45%に減少。その一方で「健康に良い」というイメージが約41%から約47%に増加しました。これにより、トクホに対する消費者の視点が変化していることが明らかです。
魅力的な効果とは
また、トクホで魅力を感じる効果についての調査結果も興味深いものです。「おなかの調子を整える」が約52%に達し、選ばれる効果の第一位となりました。「体脂肪低下」や「中性脂肪が付きにくくなる」という選択肢は減少の傾向が見られ、特に脂肪関連の効果に対する魅力が薄れてきている様子が伺えます。これは、女性がより健康意識を高めていることを示唆しているかもしれません。
結論
このように、調査を通じて見えてきたのは、健康食品、とりわけトクホに対するイメージや効果に関する意識が変わりつつあるということです。特に健康に良いというイメージが高まり、価格に対するイメージが改善されていることが際立っています。消費者が健康食品を選ぶ際には、より健康面に焦点を当て、機能性を求める傾向が強まっていることが分かります。これからも健康食品市場は成長を続け、私たちの生活にますます定着していくでしょう。