株式会社ROUTE06(本社:東京都千代田区、以下「ROUTE06」)は、AI要件定義サービス「Acsim」と、AI駆動開発フレームワーク「Compass」を提供する株式会社Hexabase(同じく本社:東京都千代田区)との協業を発表しました。この連携により、要件定義と実装の一貫性を保ちながら、AI駆動の開発プロセスを効率化し、高品質なソフトウェア開発を実現します。
背景
近年、ソフトウェア開発におけるAIの利用は増加の一途をたどっていますが、その一方で、要件や仕様に関する曖昧さが新たな課題を生じさせています。AIが生成するコードは、しばしば不明瞭な仕様に基づいて出力されるため、現実には存在しない情報(ハルシネーション)を含むことがあります。このような状況がもたらすリスクとして、実装が要件から逸脱してしまったり、さらにはセキュリティ上の脆弱性が発生したりする可能性があります。
これらの問題は、特に上流工程で定義された要件が下流工程で正しく伝わらないことから生じており、手戻りやコスト増大につながっています。このような課題を解決するために、ROUTE06とHexabaseは協業を行い、開発プロセス全体の見直しを図ることとなりました。
連携の概要
「Compass」は、自然言語を用いて仕様を定義する際の曖昧さを解消し、確実な実装を可能にするフレームワークです。このプラットフォームでは、セキュリティ、アーキテクチャ、QAなど専門のAIエージェントが動作し、定義された仕様に基づく実装を行い、レビューを行います。この仕組みを通じて、エンタープライズレベルの安全性や品質を担保することが可能になります。
「Acsim」によって構造化された要件データは、「Compass」へスムーズに引き継がれ、要件定義から実装にかけての一貫性が確保されます。つまり、上流で明確に定義された要件がそのまま下流の実装段階に持ち込まれ、一貫性のある開発プロセスが形成されるのです。
具体的には、次のようなステップが踏まれます。まず、「Acsim」は自然言語を通じた対話をサポートし、現状の把握から課題の抽出、改善方針の提示、プロトタイプ構築、設計書の自動出力などを通じて要件を適切に構造化します。この生成されたデータは曖昧さが排除された状態で保存され、その後、「Compass」と連携することで、実装フェーズで利用可能な仕様データとして引き渡されます。
さらに「Compass」では、専門のAIエージェントが10種類存在し、セキュリティやアーキテクチャの観点から実装の品質保証を行います。これによりAIによるハルシネーションや意図しない仕様変更を防ぐことができ、高品質なソフトウェア開発が実現します。
企業のコメント
株式会社ROUTE06の取締役 兼 Acsim事業責任者である松本 均氏は、「Acsimは要件定義の属人化を解消するためにAIを駆使しており、今回のHexabase社との協業は、要件定義から実装までの一貫性を保つための重要なステップです。この連携を通じて、開発の効率と品質の両立を実現したい」と述べています。
一方、Hexabaseの代表取締役CEO、岩崎 英俊氏も「AIコード生成の進展と共に品質や仕様の不透明さが顕在化しています。『Compass』は、誰もが高品質なモダンシステムを構築できるようにするためのツールです。Acsimとの連携により、要件定義から実装までの一貫性が強化され、より良いプロダクトが生まれることを期待しています」と語っています。
今後の展望
今回の連携により、上流から下流にかけての開発プロセスが大きく変革されます。AIによる開発の民主化が進む中、ROUTE06とHexabaseは、現場の開発者がより良い環境で効率的に仕事ができるよう尽力していくことでしょう。この新しい体制により、開発スピードと品質が両立される未来が期待されます。