株式会社理経とフランスのSKYREAL社が提携
株式会社理経(本社:東京都新宿区)は、フランスに本社を持つSKR Technologies(以下、SKYREAL社)との間でパートナーシップ契約を締結しました。この提携により、SKYREAL社の航空宇宙および産業分野向けVRソフトウェア「Skyreal VR」をローカライズし、日本向けの製品提供を開始します。これにより、航空業界や防衛分野での需要に応える特化したVRソリューションが実現することが期待されています。
製造業におけるDX化の重要性
近年、製造業は厳しい環境に直面しており、競争力の強化や業務効率化が求められています。このニーズに応えるため、理経はデジタルツイン技術に注目し、現実の物体や環境をデジタル空間で正確に再現するXR(クロスリアリティ)技術を活用。これにより、設計からシミュレーション、運用までの評価をサポートし、製造業の作業プロセスを効率化します。
理経は、自社がUnreal Engineの認定資格を所有しており、自動車などの製造業へのVRソリューションを提供してきた実績があります。また、防衛および航空分野に強みを持つエアロパートナーズとの関係を活かし、SKYREAL社との協業が実現しました。
SKYREAL社との連携の期待
新たなパートナーシップにおいて、理経とSKYREAL社はそれぞれの技術力を融合させ、「Skyreal VR」ソフトウェアを日本市場向けにローカライズ及びカスタマイズすることが可能になります。これにより、自動車関連企業を含む製造業への即時ソリューション提供が実現します。
Skyreal VRソリューションの活用事例
- - 工場の生産ライン立ち上げ:フランスのGroupe ADF社では、Skyreal VRを使って工場内の生産ライン設置をデジタル空間でシミュレーションし、設計から立ち上げまでの時間短縮とコスト削減に成功しました。
- - 人工衛星打ち上げ用ロケットの訓練:フランスのArianeGroup社では、新世代ロケット「Ariane 6」のオペレータートレーニングをSkyreal VRで実施。リアルなプロトタイプを使って、オペレーションを実地に行うことが可能になりました。
Skyreal VRの特長
「Skyreal VR」ソリューションには、以下のような特長があります:
1. 各種製造シミュレーションが可能なソフトウェアを提供。
2. 幅広いCADデータを取り込むことができ、VRでの編集をCADデータにエクスポート可能。
3. 最新のUnreal Engine機能を使用したシミュレーション。
4. VR内ではCADデータツリーに基づき、効率的な編集作業が実現。
5. VR環境での物体の追加も可能。
コメント
理経の代表取締役である猪坂哲社長は、「Skyreal VRとの統合により、日本市場への貢献と新たな事業の創出に大いに期待しています」と述べています。
SKYREAL社のCEOであるHugo Falgarone氏は、「理経との提携を通じて、日本市場における3D技術の革新を促進できることを非常に嬉しく思っています」とコメント。両社の連携は、新たなビジネスチャンスを生み出し、DX推進に大きく貢献することでしょう。
まとめ
理経とSKYREAL社の戦略的パートナーシップは、日本の製造業において、VRを活用した新たなソリューションを提供する土台となります。この協業の成果が、今後の航空産業だけでなく、広範な製造分野にどのような影響をもたらすのか、注目が集まります。