さくらインターネットによる新たな衛星データ活用
さくらインターネット株式会社は、日本初となる衛星データプラットフォーム「Tellus(テルース)」の開発に向け、利活用を促進するアライアンス「xData Alliance」を設立しました。この取り組みは、経済産業省の支援を受けた衛星データのオープン化を目指すプロジェクトの一環として進められています。
Tellusの背景と目的
「Tellus」は、大規模なストレージシステムを活用して衛星データの分析や解析を行うためのプラットフォームです。さくらインターネットはこのプラットフォームを用いて、さまざまなデータサイエンスのプロジェクトを支援し、民間における衛星データの利用を促進することを目的にしています。
このアルライアンスは、宇宙産業に関連する企業や研究機関を含む21の参加者で構成されており、リーダーには東京大学の柴崎亮介教授が就任しています。メンバーはそれぞれの専門性を発揮し、主にユーザーの視点から「Tellus」の開発を支援します。
メンバーの役割と活動内容
「xData Alliance」には多様な専門領域の法人が参加しており、役割には以下のような分かれ方があります。
- - インフラ領域: さくらインターネットがプラットフォームのシステム構築を担当。
- - データ収集領域: 株式会社アクセルスペースが衛星データの収集方法を検討し、データの「Tellus」への保存を行います。
- - データ利活用領域: 複数の企業が衛星データを利用して新しい価値を生み出すことを目指します。例えば、株式会社ABEJAや九州先端科学技術研究所などが活動を行います。
- - ビジネス開発領域: 「Tellus」を用いたビジネスの展開支援には、双日株式会社やみずほ情報総研が関与します。
- - 防災・セキュリティ領域: 背景情報として、ゲヒルン株式会社がその活用を研究しています。
利用促進のための取り組み
「xData Alliance」では、衛星データの活用を一般に広めるためにさまざまな取り組みを行う予定です。データサイエンティストを対象としたセミナーやコンテストを全国で開催し、地上の空間情報と衛星データを組み合わせる新たなプロジェクトを促進します。さらに、ウェブ上での情報提供や地域イベントも計画されているため、関心のある人々の参加が期待されます。
結論
この新たなアライアンス「xData Alliance」は、日本における衛星データの活用の未来を切り拓く重要なプロジェクトです。科学技術の発展に寄与し、様々な分野でのデータ活用を推進することで、持続可能な社会の実現に繋げていくことが求められるでしょう。今後の取り組みに注目が集まります。