保育現場のデジタル化を進める『はいチーズ！システム』の導入事例

はいチーズ！システムの導入による保育現場の革命

大阪府柏原市において、保育業務を効率化し、保護者とのコミュニケーションを強化するために導入された「はいチーズ！システム」。このシステムは、業務のデジタル化を推進し、保育業界特有の課題を解決するための強力なツールとなっています。

背景

柏原市では、2021年に幼保再編事業が行われ、就学前施設が集約されました。新たに開設された認定こども園では、異なる認定の幼児が同じクラスで過ごすこととなり、登降園時の管理が複雑になっていました。また、保護者には手書きでの登降園時間記入の負担がかかり、職員もエクセルでの保育記録作成に多くの時間を費やしていました。そのため、保育業務をICT化する必要があると感じられ、さまざまなシステムが評価されることになりました。

導入の決定要因

複数のシステムを比較した結果、はいチーズ！システムは初期費用や月額費用が無料で、特に市予算に優しい選択肢となったことが導入を後押ししました。現場の職員からも高い評価を受け、必要な機能が揃っている点も魅力的でした。シンプルで使いやすい設計が、毎日使用する保育士たちにとっての大きな利点になっています。

スムーズな導入に向けた取り組み

柏原市ではICTの導入を円滑に進めるための工夫がなされました。第一に、若手保育士をICTリーダーとして配置し、操作方法を習得してもらったことで、他の職員の疑問をクリアにしました。第二に、初めは基本的な登降園管理と連絡帳機能に絞り、段階的に新機能に慣れていくアプローチが取られました。この結果、現場からは積極的に他の機能を使ってみたいという意見が上がり、1ヶ月ほどで大きな浸透を見せました。

利用者からの高評価

はいチーズ！システムのドキュメンテーション機能は特に好評です。この機能を使うことで、写真を簡単にアップロードするだけで手作業の手間が省け、保護者からも見やすいとの声が寄せられています。今後、ドキュメンテーションの情報を連絡帳に添付して配信することで、リアルタイムな情報共有も目指しています。

実際の声

導入後の保育士や保護者からは、電話連絡の減少、ドキュメンテーションの作成が容易になったこと、アプリを介した欠席連絡や行事予定の確認が便利になったとのコメントが多く寄せられています。このように、業務のデジタル化が保育士と保護者双方に恩恵をもたらしています。

未来展望

柏原市こども施設課の石橋智成様は、導入から実際に効果を実感しており、今後はさらに機能を活用して保育士の業務改善につなげていく考えです。限られた予算の中で最大限の効果を引き出すため、ますますICTの活用が期待されています。業界全体でもデジタル化の流れが進んでおり、保育士不足の解消や働き方改革に向けた重要なステップとなるでしょう。