人手不足と老朽化が進む鉄道架線保守点検にAI革命!センスタイムジャパンが最新システム導入開始
株式会社センスタイムジャパン(本社:京都府京都市)は、グローバル本社であるSenseTime Group Limitedが開発した鉄道架線保守点検システムの日本市場への提供を開始し、パートナー企業の募集を開始しました。
このシステムは、中国国内の6つの鉄道局、13路線(累計検査距離17万km)で実際に運用されており、その有効性が実証されています。
背景:人手不足と老朽化が深刻化する鉄道架線保守点検
近年、鉄道架線保守点検業務は人手に依存してきた部分が多く、技術人材の不足と設備の老朽化が深刻化しています。その結果、作業負担の増加が問題となり、人力による対応の限界が懸念されています。
こうした課題を解決するため、AIを活用した新しい鉄道架線保守点検システムへの期待が高まっています。
センスタイムジャパンのAI鉄道架線保守点検システム:5年以上の実績と信頼性
センスタイムジャパンは、中国において、5年以上前に鉄道架線保守点検システムの開発に着手し、4年前から実際に運用を開始しました。その間、中国の重要な交通網である北京-上海高速鉄道を含む6つの鉄道局で採用され、累計17万km以上の距離を解析してきた実績を持ちます。
このシステムは、架線設備の各部品に欠陥がないかをチェックする業務を支援します。撮影された画像データをAIにより解析し、画像データ内から欠陥を検知します。その後、保守点検者は操作画面で、その欠陥検知画像を目視確認し、最終的な判断を行います。
システムの4つのステップ:撮影、解析、チェック、管理
1.
撮影: カメラで架線設備を撮影します。
2.
解析: サーバーで撮影画像を解析し、自動的に部品と欠陥を検出します。
3.
チェック: 作業担当者と管理者が解析結果を操作画面で確認し、修繕指示書や結果報告書を作成します。
4.
管理: 専用アプリで作業進捗や欠陥部品の比率を把握します。
センスタイムジャパンの鉄道架線保守点検システムの特長
1.
実績で証明された信頼性: 4年間にわたる運用実績があり、その高い信頼性が証明されています。
2.
豊富な検査項目と高い精度: 120以上の部品検出と60以上の欠陥検出が可能で、碍子の破損や汚れ、ハンガーの脱落・変形・異物付着、ボルト・ナットの脱落・緩み、割りピンの欠損・開口角度不足、曲線引き金具の破損・脱落・変形、素線の切れやほつれなど、多岐にわたる検査項目に対応しています。
日本市場での展開と期待
センスタイムジャパンは、このシステムを日本市場に導入することで、人手不足の解消、作業効率の向上、安全性の強化、そして人材育成への貢献を目指しています。
日本の鉄道業界においても、AIを活用した革新的な技術が導入され、より安全で効率的な鉄道運行を実現していくことが期待されます。