Kongが新たに導入するMCP Registryの詳細
APIプラットフォームのパイオニアであるKong株式会社が、最新のエンタープライズディレクトリ「Kong® MCP Registry」を発表しました。この機能は、AIエージェントが利用するツールの登録や発見、ガバナンスを一元管理するものです。本機能は、Model Context Protocol(MCP)エコシステムと統合され、AI Alliance Interoperability Framework(AAIF)標準に従った運営を行います。
Kongの新しいMCP Registryは、Kong Konnect Catalogの一部として、各企業がAPI依存関係、所有者、影響範囲、継承されるポリシーなどを含む運用上の文脈を全面的に管理できるようにします。この仕組みによって、はるかに高いガバナンスと可視性が実現されるのみならず、エージェント用ツールの管理も、ミッションクリティカルなアプリケーションと同等の厳格さで行えるようになります。つまり、ただのレジストリでは実現できない、より強固な管理体制と明確な操作のコントロールが可能になるのです。
Kong Inc.の共同創業者でCTOのMarco Palladino氏は、「Kong MCP Registryを導入することで、我々のサービスカタログを拡張し、企業がMCPを安全かつスケーラブルに運用できるようにサポートする。エージェントたちは承認されたツールを確認・利用しつつ、エンタープライズレベルのガバナンスを維持できる」と述べています。
AI Connectivityの新たな可能性
本発表は、ニューヨーク証券取引所にてライブ配信された「AI Connectivity」のローンチの一環で行われました。Kongはここで、分断されたAI実験を本番規模のシステムへと変換するための新たなインフラカテゴリーを提示しました。この新たな取り組みは、AIに関連するさまざまな業務プロセスのルーティング、ガバナンス、発見、マネタイズを支援することを目指しており、現在、AIエージェント導入を計画している多くの企業が持続可能なシステムへの移行に苦心している現状に対応します。
S&P Globalによると、企業の42%がAI施策の実施を断念していることが明らかになっています。その主な理由は、スピードを重視するあまり、コストやガバナンス、運用の複雑さにおいて問題が生じることが多いからです。KongのAI Connectivityプランは、AIのデータパスを統合することで持続可能なスピード、コスト管理、リスク管理の両立を実現することを目指しています。
安全なAIエージェントの運用
AIエージェントが社内外のツールを安全に活用できる環境を整えることは、今後さらに重要な課題となるでしょう。多くの企業では、MCP接続が手動で設定される場面が多く、統合の分断化や運用リスクの増大を招いているのが実情です。最近のAIアプリケーションでは、リアルタイムで多様な社内システムに接続する必要があるため、Kong MCP Registryの活用が重要です。
Kong MCP Registryを使用することで、企業はMCPサーバーを一元管理し、AIデータパスにおけるセキュリティやポリシーの制御を強化できます。これにより、各エージェントは、承認された機能を迅速にかつ安全に発見し利用できる基盤を構築することが可能です。具体的には、LLM(大規模言語モデル)のルーティングやAI Gatewayの管理から、マルチエージェントの連携、MCPのネイティブツール管理まで、幅広くカバーすることができます。
Kong MCP Registryがもたらす利点
Kong MCP Registryは、業務のスピードを加速させるだけでなく、運用リスクを低減し、信頼性とコスト効率を向上させることを目的として設計されています。具体的な利点は以下の通りです。
- - AI施策の加速:MCPサーバーを自動・セルフサービスで発見し、市場投入までの時間を大幅に短縮。
- - リスク低減とコンプライアンス支援:GDPRやHIPAAなどの規制に対応した監査証跡と透明性を提供。
- - コスト管理と信頼性向上:ツールの利用状況や稼働状況を一元的に把握し、問題解決を迅速化。
Kong MCP Registryは、現在テックプレビューとしてKong Konnectの一部として稼働を開始しており、今後Dev Portalやセキュアアクセス機能が追加される予定です。Kongでは、企業がAI技術を安全かつ効率的に活用できる環境を整え、AIエージェントの管理を革新していくことを目指しています。