IRIAMがAkamai Cloud移行でコスト削減を実現
株式会社IRIAMは、自社の配信サーバーにおけるアウトバウンド通信(エグレス)コストを著しく削減するため、Akamaiのクラウドサービス「Akamai Cloud」を導入しました。これにより、エグレスコストは「ほぼゼロ」となり、全体のクラウドインフラコストに占める割合が大幅に減少しました。
IRIAMの特徴と課題
IRIAMは、ライバーとリスナーが密接にコミュニケーションをとる「コミュニティ型」ライブ配信プラットフォームとして有名です。リアルタイムなやりとりを大事にし、通信ラグを極力抑えつつ、独自の「モーションライブ方式」による配信を行っています。しかし、利用者数の増加に伴い、ネットワークコストが急増。クラウドの運用コストの約3分の1をネットワーク関連の費用が占める状態が続いていました。
Akamai Cloudの導入によるコスト削減
Akamai Cloudを導入することで、IRIAMはその課題を克服しました。特に重視されたのは、Akamai独自の料金体系です。例えば、2TBまでのネットワーク転送料が無料という「Shared 4GB」インスタンスを使用することで、アウトバウンド通信が2TB以内に収まり、実質的にはインスタンス利用料のみで配信サーバーが運用可能になります。これにより、従来のクラウド利用時に月あたり200TBだったネットワーク転送量のコストが大幅に削減され、実際にはデータ転送量が300TBに達しても無料枠内で対応できることが確認されています。
移行によって、ネットワークコストは3分の1からほぼゼロにまで圧縮され、配信サーバーの利用料も5割程度の削減が実現しました。このコスト削減は会社にとって大きな意味を持つもので、資源を他の成長戦略に投資する余地を生む結果となりました。
移行のプロセスと成果
Akamai Cloudへの移行は容易で、APIによって既存の管理体制を維持しつつ、配信サーバーを切り替えるだけで完了しました。これにより、システムの安定性が保たれ、CPUやメモリの使用率は安定。ネットワークの送信エラーはほとんど観測されていません。
IRIAMは2024年11月からアメリカでサービスを開始する予定で、Akamaiのサポートの質とレスポンスの速さが信頼性に寄与しています。Akamaiの職務執行者社長、日隈寛和氏は「IRIAM様の成長を支えることを嬉しく思います」とコメント。
まとめ
Akamai Cloudの導入は、IRIAMの事業成長を助ける大きな一歩となりました。コスト削減だけでなく、安定した運用や迅速なサポートがIRIAMの今後の展開に貢献することは間違いありません。新たなインターネットカルチャーの形成に寄与するIRIAMのこれからに、ますます注目が集まります。