細胞外ビオチン化技術
2025-12-01 11:56:31

新たに開発された細胞外ビオチン化技術がもたらす創薬の革新

新たに開発された細胞外ビオチン化技術がもたらす創薬の革新



岐阜大学、東京大学をはじめとする研究グループが、細胞外のタンパク質を特定する新しい技術を開発した。この技術は、ラットの細胞膜外側にビオチン標識することで、細胞の特性解析に革命をもたらす可能性がある。

研究の背景


細胞膜タンパク質は、近接する細胞や分泌されるタンパク質との相互作用を通じて、細胞内に重要な情報を伝達し、生体の機能を維持する役割を果たしている。特に、これらの膜タンパク質は、低分子や抗体医薬品の創薬ターゲットとして注目されている。しかし、これまで細胞外のタンパク質を特定・解析する方法は限られていた。

本研究では、ビオチン標識の手法であるBioIDを用い、細胞膜タンパク質であるCD28に高活性型のビオチン化酵素TurboIDを融合させることで、新たなビオチン化ラットを作製した。

目指した成果


研究チームは、TurboIDを細胞膜タンパク質CD28に融合させることで細胞外をビオチン化し、特定の細胞膜タンパク質を解析できる新たな手法を構築した。さらに、Cre/LoxPシステムを導入し、TurboIDの発現を制御することで、特定の条件下でのみビオチン標識を行うことに成功した。このシステムにより、研究者は特定の組織や細胞の特徴解析を行うことができるようになる。

研究の成果


本研究の成果は、2025年11月28日にBiochemical and Biophysical Research Communications誌に掲載され、細胞内外の相互作用の解明や、新薬開発に向けた貴重な手段とされる。研究者たちは、遺伝子改変により、細胞表面ビオチン化を制御することができ、これにより病気の病態機序の解明や新たな治療法の開発が期待される。

今後の展開


本研究グループは、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの給餌モデルラットなどを使用しており、TurboID技術を活かした病態解析を進めることで、さらなる創薬ターゲットの発見を検討している。

研究者のコメント


筆頭著者の井藤茶羅さんは、「今回はTurboIDノックインラットの作製に多くの時間を要しましたが、次世代においてもその機能を確認することができ、非常に意義深い研究となりました」と述べている。この研究から得られる成果は、今後の医学や薬学の発展に寄与することが期待されている。

研究の意義


今回の研究は、生体内において細胞膜外側のビオチン標識を可能にする新規系を構築した点で大きな意義がある。既存の細胞膜タンパク質研究とは一線を画し、ヒト病態モデルとしてのラットを用いることで、よりヒトに即した解析が可能となった。これにより、新たな創薬標的の発見につながることが期待される。


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