メタバース時代の幕開け:博報堂が「メタバース生活者ラボ™」を設立
2023年、メタバースは私たちの生活に新たな地平線を開きました。博報堂は、この急速に進化するデジタル世界における生活者価値の創造、そしてイノベーションの促進を目指し、「メタバース生活者ラボ™」を設立しました。このラボは、メタバース空間を実際に利用する人々、まさに「メタバース生活者」によって構成された、画期的なコミュニティ型プロジェクトです。
メタバース市場の現状とラボ設立の背景
博報堂DYホールディングスが実施した調査によると、2023年の国内メタバースサービス利用率は8.4%に達し、推計で687万人がメタバース生活に関わっています。この数字は、メタバースがもはやニッチな存在ではなく、無視できないほど大きな市場に成長していることを示しています。
さらに、デジタルサービスの進化によって、フィジカルとデジタルの境界はますます曖昧になり、メタバースとの接点は日常的になるでしょう。このような状況下で、メタバース空間における生活者の行動や意識、そして多様な自己表現を深く理解することが、クライアント企業のマーケティング戦略やイノベーション支援に不可欠です。これが、「メタバース生活者ラボ™」設立の背景です。
メタバース生活者ラボ™の活動内容
「メタバース生活者ラボ™」は、大きく分けて2つの活動に焦点を当てています。
1.
研究活動: メタバース生活者の行動や、メタバース空間における新たな生活者価値に関する研究を、当事者であるラボメンバーの視点から行います。得られた知見は、発表会やセミナーを通して広く共有されます。
2.
企業支援: メタバース空間での事業展開やコミュニケーション戦略を支援します。メタバース生活者への調査設計、PoCの実施、イベント開催のプランニングと運営など、企業のメタバース参入を多角的にサポートします。
メタバース生活者ラボ™を支えるメンバー
ラボは、博報堂研究デザインセンター生活者発想技術研究所が運営し、多様な専門家から構成されています。生活者発想技研の研究員に加え、博報堂DYホールディングスのマーケティング・テクノロジー・センターのメンバー、そして国内最大級のメタバースプラットフォームであるクラスター株式会社の社員も参画。さらに、社内外からメタバース生活者であるメンバーを拡大していく予定です。
ラボリーダー:瀧﨑絵里香氏
ラボを率いるのは、博報堂研究デザインセンター生活者発想技術研究所上席研究員である瀧﨑絵里香氏です。瀧﨑氏は、自身の豊富なデジタル生活体験を基に、「デジタル生活者発想」をキーワードに研究活動を進めており、メタバースやSNSを活用したサービス開発やコミュニケーション戦略にも精通しています。
未来への展望
「メタバース生活者ラボ™」は、単なる研究組織にとどまりません。当事者であるメタバース生活者のリアルな視点と、豊富な専門知識を融合させることで、メタバースにおける新たな生活者価値の発見と、革新的な生活者体験の提案を目指します。博報堂は、このラボを通して、メタバースという新たな舞台で、生活者と企業のより良い関係構築に貢献していくでしょう。