巧妙化するフィッシング詐欺に注意!官民11団体が連携した大規模啓発キャンペーン
近年、増加の一途を辿るクレジットカードの不正利用。その被害額は2023年、約541億円という過去最悪を記録しました。その約93%が、カード番号の盗用による非対面取引によるもの。特に、巧妙化するフィッシング詐欺が大きな脅威となっています。
この深刻な状況を受け、日本クレジットカード協会(JCCA)を筆頭に、警察庁、消費者庁、経済産業省など官民11団体が共同で、大規模なフィッシング啓発キャンペーンを2024年11月18日より開始しました。
キャンペーンの目的と内容
本キャンペーンの目的は、国民一人ひとりのフィッシング詐欺に対する意識を高め、被害を未然に防ぐことにあります。そのため、多角的なアプローチで注意喚起を展開しています。
具体的には以下の施策が実施されています。
WEB広告・交通広告による啓発: YouTubeやTVerといった動画広告、そしてJR東日本やJR西日本の主要駅などに設置されたデジタルサイネージを活用し、インパクトのある広告を展開。多くの人が目にする機会を増やすことで、フィッシング詐欺への認識を向上させます。Google、Amazon、Taboolaなどのウェブサイト上でもバナー広告を実施し、より広範囲に注意喚起を行います。
JR大宮駅での防犯キャンペーン: 埼玉県警察と連携し、JR大宮駅イベントスペースで、フィッシング詐欺に関する啓発イベントを実施。直接的な情報提供と啓発活動を行います。
各省庁・団体ウェブサイト等での情報発信: 各参加団体は、自らのウェブサイトや公式SNS等を通じて、統一的な注意喚起情報を発信。多方面からの情報発信で、国民への浸透を図ります。
学生向け教育プログラムの検討: 将来を見据え、学生がフィッシングや金融トラブルについて主体的に学ぶ機会の創出も検討されています。
フィッシング詐欺の手口と対策
フィッシング詐欺は、偽のメールやSMSで個人情報を騙し取ろうとする犯罪です。巧妙な手口で、本物と見分けがつきにくいものが増加しています。
具体的な対策として以下の点を意識しましょう。
不審なメールやSMSに注意: 知らない相手から送られてきたメールやSMSに記載されたURLは、安易にクリックしないようにしましょう。
URLの確認: URLが正規のものか確認しましょう。わずかな文字違いで偽サイトに誘導される場合があります。
カード番号などの個人情報は絶対に教えない: どんな理由があっても、カード番号や暗証番号などの個人情報をメールや電話で教えるべきではありません。
不審なサイトへのアクセスは避ける: 不審な点があるウェブサイトにはアクセスしないようにしましょう。
官民連携の重要性
本キャンペーンは、JCCAが中心となり、警察庁、消費者庁、経済産業省など11団体が連携して行われる官民協働の取り組みです。これは、フィッシング詐欺対策において、官民連携の重要性を示すものです。
まとめ
フィッシング詐欺は、誰にとっても起こりうる深刻な問題です。今回のキャンペーンをきっかけに、一人ひとりがフィッシング詐欺について正しい知識を身につけ、被害に遭わないよう注意を払うことが重要です。キャンペーンサイトや各団体からの情報を参考に、安全なインターネット利用を心がけましょう。