江戸末期創業の橋本漆芸が新たなブランド戦略を発表

江戸末期に創業された橋本漆芸が、新たなブランディングプロジェクトのスタートを発表しました。このプロジェクトでは、自社の提供価値を明確化するために、新しいロゴデザインとともにタグラインを設計しました。テクノロジーの進化と共に伝統工芸の価値も変わる中、橋本漆芸はその質と品格を保ちながら、現代の市場での存在感を強化することを目指しています。

伝統工芸の架け橋

橋本漆芸は、江戸時代から受け継がれてきた蒔絵技術をベースに、その伝統を尊重しつつ、最新の技術と新しい表現方法を探求しています。この会社のモットーは“伝統の継承と革新”であり、さまざまな商品展開が評価されています。寺社仏閣向けの授与品や企業ノベルティ商品の企画製造に加え、海外市場への展開も視野に入れています。

特に注目されるのは、バーチャルシンガー初音ミクとのコラボレーションによる商品開発です。このコラボは、蒔絵の新しい可能性を開いたとして広く知られ、大きな反響を呼びました。このような挑戦を通じて、従来の蒔絵のファン層だけでなく、より若い世代を引きつけることに成功しました。

ブランディングの重要性

新たなブランディングプロジェクトの背景には、会社の提供価値をより明確にし、社会への貢献の仕方を再構築する狙いがあります。自社の強みを再評価し、どのように顧客に価値を提供するかに焦点を当てています。これにより、より多様な事業へと展開し、社会的な意義を高めていく考えです。

このプロジェクトをリードするのは、数々のデザイン賞を受賞しているクリエイティブディレクター福嶋賢二氏です。福嶋氏は“ものづくりにこだわるだけではなく、自らの価値を客観的に分析し、どう社会に届けるかを考えることが重要”だと述べています。彼の専門知識と経験を活かすことで、橋本漆芸はより戦略的な視点からの事業展開を図ることが可能になるでしょう。