誰もが楽しむ万博、オンラインツアーの魅力と展望
一般社団法人関西イノベーションセンター(MUIC Kansai)が運営する「LET’S EXPO」は、2025年4月から10月にかけて開催される大阪・関西万博において、視覚や身体にハンディキャップのある方々も楽しめるよう、特別なオンラインツアーを実施します。この新たな取り組みは、万博会場に足を運ぶことが難しい方々に向けたユニバーサルツーリズムプロジェクトの一環です。
オンラインツアーの概要
「オンラインツアー」は、万博会場の各パビリオンをリアルタイムで中継し、視聴者が自宅から参加できるサービスです。スマートテレビやスマートフォンがあれば、リアルタイムで配信されるパビリオンの様子を楽しむことができます。番組中にはチャット機能が用意されており、視聴者はリポーターと直接コミュニケーションができるため、まるで現地にいるような臨場感を味わえます。
配信されるパビリオンの中には、電気事業連合会の「電力館 可能性のタマゴたち」や住友EXPO2025推進委員会の「住友館」、三菱大阪・関西万博総合委員会の「三菱未来館」など、計9カ所があります。これらのツアーは、万博開催期間中に1週間に1〜3回のペースで行われる予定です。
参加しやすい配信スケジュール
オンラインツアーのライブ配信は、2025年4月13日から10月13日までの期間中、毎週特定の日時に実施されます。各セッションは約1時間のスケジュールを予定しており、オープニングトーク、パビリオンの紹介やクイズなど、参加型コンテンツも盛りだくさんです。利用者にとっては、闘病中の体験をしながら、素晴らしい文化や技術を学ぶ貴重な機会となります。
アクセシブルサポートの提供
日本は急速に高齢化社会を迎えており、特に65歳以上の方が全人口の約四分の一を占めています。また、要介護認定を受けている人数も増加している状況で、身体に不自由を抱えている方が万博を体験できるようにするための「アクセシブルサポート」が重要になっています。「LET'S EXPO」では、会場内でのサポートやバーチャル体験を通じて、約35万人の方々に万博を楽しんでもらうことが目指されています。
具体的なサポート内容は以下の通りです。
1.
会場内サポート
車いす利用者の移動を支援し、身体に不自由を抱える方が快適に会場内を巡ることができるようサポートします。
2.
バーチャル体験サポート
オンライン空間に夢洲会場を3DCGで再現し、VR技術を用いたバーチャル万博や各パビリオンのライブ配信を実施。これにより、身近な場所からも万博を体験できます。
3.
オンラインツアー
自宅や介護施設からリアルタイム参加できるオンラインツアーでは、リモート配信の技術を活用し、参加者がまるで現地にいるかのような体験を提供します。
ボランティアの役割と募集
「LET’S EXPO」では、アクセシブルサポートを支えるボランティアを2024年8月から募集します。ボランティアは会場内サポートとして1,000人程度、バーチャル体験サポートとして各都道府県から参加する方を予定しており、交通費の支給もあります。ボランティアの活動に必要な基本研修が2025年1月に予定されているため、興味のある方々はぜひ参加していただきたいです。
まとめ
「LET’S EXPO」が実施するオンラインツアーは、誰でも楽しめる万博を目指す壮大な試みです。身体に不自由を持つ方々にも安心して万博を楽しんでもらえる取り組みにより、日本の福祉の枠を広げ、さらに進化した観光の未来を示しています。これからの展開には、多くの人々が関与し、さらなる充実を図っていくことでしょう。