日建設計コンストラクション・マネジメント株式会社は、伝統的な文化施設である「祇園甲部歌舞練場」の耐震性向上プロジェクトで、国際的な建設プロジェクトマネジメント協会(ICPMA)が主催する「ICPMA Awards 2024」のOverall Project Achievement賞を受賞しました。
祇園甲部歌舞練場は、都をどり上演会場として知られており、登録有形文化財にも認定されています。今回のプロジェクトは、歴史的価値を維持しながら、国内最大級の木造劇場の耐震性を強化することを目的としていました。日建設計コンストラクション・マネジメントは、複雑なプロジェクトをスムーズに進めるため、事業推進を支援しました。
2024年6月24日、米国ニューヨークで開催されたICPMA総会で授賞式が行われ、日建設計コンストラクション・マネジメントのマネジメント・コンサルティング部門ディレクターである高倉孝次氏が賞を授与されました。
今回の受賞理由は、「文化財の保存」「新しい技術を用いた耐震性の確保」「建物が活用され経済的な持続性を保つ」という3つの要素を、発注者、金融機関、技術者が一体となり解決できた点にあるとされています。
日建設計コンストラクション・マネジメントが支援したプロジェクトが「ICPMA Awards」を受賞するのは、5年連続で、これまでに8つのプロジェクトが受賞しています。これは国内のコンストラクション・マネジメント会社として最多の受賞数となります。
ICPMA Awardsは、建設プロジェクトマネジメントのベストプラクティスを世界に広めることを目的に、優れた手法を称える賞です。2001年にフランス・カンヌで設立され、本部をスイスに置くICPMAが主催しています。
【審査員長コメント:Christina Stolz氏】
技術的、財政的に未知な要素が多い状況から始まったこのプロジェクトは、文化を現存の姿で継続したいという強い目的意識のもと、多くの関係者が互いに協力し、複雑な課題を克服していった点が印象的でした。
【発注者代表コメント:学校法人八坂女紅場学園理事長 杉浦京子様】
祇園甲部の私たちにとって、心の拠り所である歌舞練場は、100年以上の歴史を持つ木造建築です。今回の耐震改修によって、その姿を維持することができました。世界的に認められたことは、工事関係者だけでなく、私たちにとっても大きな喜びであり励みになります。このプロジェクトを成功させるために尽力された全ての方々に心から感謝いたします。この建物を通じて、花街文化を末永く世界に発信していきたいと思います。
【担当者コメント:日建設計コンストラクション・マネジメント株式会社 マネジメント・コンサルティング部門 ディレクター 高倉幸次】
発注者、金融機関、事業者、設計施工者など、多くの関係者の方々のご尽力に深く感謝いたします。「文化財の価値を次世代につなぎ、長く使い続ける」という共通の目的のもと、プロジェクトを推進できたことを世界から評価され、大変嬉しく思います。
日建設計コンストラクション・マネジメントが、祇園甲部歌舞練場プロジェクトで国際賞を受賞したことは、日本の伝統文化と現代の技術が融合した素晴らしい成果と言えるでしょう。
歌舞練場は、都をどりという伝統芸能を支える重要な施設であり、その歴史的価値は計り知れません。今回のプロジェクトでは、文化財としての価値を維持しながら、現代の技術を用いて耐震性を向上させるという難しい課題に立ち向かいました。
日建設計コンストラクション・マネジメントは、発注者、金融機関、技術者など、多くの関係者と連携し、複雑なプロジェクトを成功に導きました。これは、単なる建築プロジェクトではなく、文化遺産の保存と継承という重要な使命を担っていたことを意味します。
今回の受賞は、日本の伝統文化に対する高い評価であると同時に、日建設計コンストラクション・マネジメントの技術力とプロジェクトマネジメント能力の高さも証明しています。
今後も、日建設計コンストラクション・マネジメントが、このような重要なプロジェクトを成功させ、日本の伝統文化を守りながら発展させていくことを期待しています。