ファミリーマート、農福連携で地域社会に貢献!
コンビニエンスストア大手のファミリーマートが、千葉県と埼玉県の農家と連携した画期的な農福連携をスタートさせました。この取り組みは、農業現場の人手不足解消と、障がい者雇用の創出という、二つの大きな課題への挑戦です。
千葉・埼玉の農家との協業
今回の連携は、千葉県のいちご農家「Ken’s Garden」と、埼玉県の小松菜農家「株式会社しゅん・あぐり」との協業によって実現しました。両農家とも、人手不足に悩んでおり、ファミリーマートの障がい者雇用促進の取り組みは、まさに救世主となりました。
ファミリーマートは、2006年から千葉県流山市で障がいのある社員による有機野菜の栽培を行っており、その経験とノウハウを活かして、今回の農福連携プロジェクトを推進しています。現在、約50名の障がいのある社員が年間約50種類の有機野菜を栽培し、社内販売や近隣の店舗での販売を通じて地産地消にも貢献しています。
障がい者雇用と地域活性化の好循環
この農福連携によって、障がいのある方々にとっての安定した雇用機会の創出と、農業現場における人手不足の解消という、まさに一石二鳥の取り組みとなっています。さらに、地域社会への貢献という点においても、大きな意義があります。
「株式会社しゅん・あぐり」の代表取締役である臼倉正浩氏は、障がいのある方々との協働を通じて、作業工程の見直しや効率化が図られ、パート社員の生産性向上にも繋がったとコメントしています。
一方、「Ken’s Garden」の代表である金子健太氏は、積極的にコミュニケーションを取り、感謝の気持ちを伝えることの重要性を強調。障がいのある社員の方々が楽しく仕事に取り組める環境づくりが、自身のモチベーション向上にも繋がっているとしています。
ファミリーマートの取り組み
ファミリーマートは、障がい者の雇用促進に向けた取り組みを積極的に進めており、2024年度には、障がい者の専門知識を持つ社員を中心とした「ソーシャルサポートグループ」を新設しました。
このグループは、農場、店舗、本社など幅広い場所で働く障がいのある社員へのきめ細やかなサポート体制を構築し、より良い職場環境づくりを目指しています。その結果、2024年6月1日時点では、法定雇用率2.5%を上回る3.19%の雇用率を達成しています。
地域社会からの期待
千葉県農林水産部担当者からは、農福連携が農業経営の発展に繋がるだけでなく、「多様性尊重条例」の施行とも合致する取り組みとして期待が寄せられています。農林中央金庫担当者も、この取り組みが日本の農業における人手不足問題の解決に繋がる可能性を高く評価しています。
未来への展望
ファミリーマートは、今後も農福連携を推進し、障がい者雇用の促進、障がい者への理解促進、そして地域社会の活性化に貢献していくことを表明しています。この取り組みは、企業の社会貢献活動の新たなモデルケースとなる可能性を秘めており、今後の展開に注目が集まります。
関連情報
ファミリーマートのサステナビリティへの取り組み: https://www.family.co.jp/sustainability/with-sustainability/diver_01.html
東京都「心のバリアフリー好事例企業」認定:
https://www.family.co.jp/company/news_releases/2023/20230221_01.html