新卒採用のAI面接とその実績
株式会社リーディングマークが手掛ける「ミキワメAI」は、新卒採用支援を通じて注目を集めています。この度、同社の組織心理研究所が実施した研究の結果、対話型AI面接が応募者に与える影響について重要な知見が得られました。この研究は、2026年9月に開催される日本心理学会第90回大会で発表される予定です。
研究の概要
本研究では、392名の大学生・大学院生を対象に、リアルタイムで人事担当者と対話する対人面接と、AIアバターを通じたAI面接の応募者反応の違いを調査しました。研究の結果、AI面接は対人面接に比べて面接不安を軽減する特徴があることが分かりました。これに対し、AI面接の評価においては、評価への納得感や企業の魅力が重要な要素であることも確認されました。
AI面接の利点
AI面接の最大のメリットは、応募者の緊張を和らげるという点です。実際のところ、対人面接では直接人間と対話することで生じる緊張感が大きく影響します。しかし、AIを活用した面接ではその緊張感が軽減され、応募者がより本来の能力を発揮しやすい環境が整えられます。
公平感と企業魅力の重要性
ただし、AI面接が受け入れられるためには、単なる緊張の軽減にとどまらず、手続きの公平感や企業の魅力が保たれていることが重要です。この研究によれば、AI面接を希望する人々は、進め方を公平だと感じることができ、かつ面接を実施する企業の印象が良い場合に限られることが示されています。応募者にとって、面接はただ評価される場ではなく、企業を評価する場でもあるのです。
研究結果の詳細
調査方法としては、Web上で対人面接とAI面接の両方を体験した392名の学生に対し、面接不安、評価への納得感、進め方の公平感、組織の魅力、不気味さ、不透明性などの要素を評価してもらいました。結果として、AI面接は緊張が少なかった一方で、評価への納得感や公平感が対人面接に比べて劣っていることが判明しました。
応募者特性による反応の分化
興味深いことに、応募者の特性によりAI面接に対する反応が異なることが見て取れました。具体的には、自信がない応募者ほどAI面接での不安が低かったのです。一方、自己呈示力が高い応募者は、AI面接に対する納得感が低く、不気味さを感じる傾向が強いことも示されました。
AI面接設計への示唆
応募者に選ばれるAI面接を設計するためには、以下の点が重要です。
- - 評価対象と基準を明らかにし、応募者が何をもって評価されるのかを理解できるようにする。
- - AIによる評価結果がどのように扱われるのかを説明し、人間による評価との組み合わせを示すこと。
これにより、応募者が納得しながら参加できる面接体験が実現し、企業の魅力を高めることが期待されます。
研究発表の詳細
本研究の発表は、2026年9月4日14時から東洋大学白山キャンパスで行われます。この発表は、AI面接が選考プロセスにおいてどのように活用されるべきかを探求するものであり、今後の人材選定のあり方に大きな影響を与える可能性があります。面接というプロセスが進化する中で、AI面接がどのように活用され、どのように応募者に受け入れられるか、引き続き注目されるテーマとなるでしょう。