フリーランス志向が派遣エンジニアの新たなキャリア観を形成する

フリーランス志向と派遣エンジニアの新たなキャリア観

MARKEDELIC株式会社が実施した最近の調査によると、派遣エンジニアやプログラマーの間で、フリーランスへの志向が高まっていることが明らかになりました。本調査は418名を対象とし、労働市場におけるキャリアの変容について深掘りしています。

キャリアの変化

近年、開催されるリスキリングや副業の一般化により、特にエンジニアのような専門職では、キャリアの捉え方が大きく変わっています。なかでも派遣エンジニアが持つキャリア観は、伝統的な正社員志向を超えた多様性を示しています。調査結果によれば、「フリーランスを目指したい」と回答した人が21%で、「正社員として安定した職を得たい」と考える人の18%を上回っており、その背景にはフリーランスの自由度や柔軟性が影響していると考えられます。

スキルアップを重視する派遣エンジニア

調査において、派遣先の企業や案件を選ぶ際の重視ポイントとして最も多かったのは「新しいスキルや業務経験を獲得できる」が45%を占めており、次いで「保有スキルと業務内容の合致」が42%でした。これは、派遣エンジニアが成長機会を求め、正社員登用や企業の知名度をあまり重視していないことを示しており、フリーランス志向を強める一因とされています。

ソフトスキルの重要性

さらに「派遣就業の中で成長を感じた点」として、技術的な成長に加え、「新たな人脈を獲得できた」(31%)、「コミュニケーションスキルが向上した」(29%)といったソフトスキルの向上も挙げられました。これらのスキルは、フリーランスとして活躍するために欠かせない要素であり、派遣勤務を通して自然と養われることがわかります。

キャリアの節目と転換意識

調査において「エンジニアとして何歳くらいまで働きたいか」という質問では「できるだけ働き続けたい」との回答が42%を占めました。エンジニアという職業が年齢に捉われず活躍できる分野であるため、知識や経験を蓄積することに意義を見出していることが伺えます。しかし一方で、「30代後半」「40代前半」「40代後半」においては転換意識も見られました。これには、「50代を目指してマネジメントに転換したい」といった志向もあり、自らの道を切り開く姿勢が見て取れます。

多様なキャリア設計の可能性

この調査からは、エンジニア職に特有なフリーランス志向や段階的なキャリア設計の実態が明確になりました。派遣エンジニアは、まずスキルを磨き、その後フリーランスを目指す道を辿り、さらにはマネジメントや起業へのステップを考えるという複線的なキャリア形成が進んでいます。これはエンジニア職ならではの選択肢と言えるでしょう。

結論

ただし、このような傾向が全ての職種に適用されるわけではありません。一般事務や営業職などでは、依然として「安定性」や「正社員登用」を重視する傾向が強くなることが予測されます。MARKEDELIC株式会社は、特定職種における意識の変化を可視化することを目的とし、今後もデータを活用し、社会的な議論を促進していくことを目指します。どのような職種であれ、キャリアを形成する上での意識の変化は確実に進んでいます。