アカデミアを支える「1stRound」プログラムの最新情報
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)は、国内最大規模を誇るアカデミア共催の起業支援プログラム「1stRound」の第11回支援先を発表しました。本プログラムはアカデミア内の優れた技術シーズを社会に実装するための支援を目的としており、企業との連携を強化し、スタートアップの成長を促進しています。
「1stRound」とは?
「1stRound」は、東京大学を母体としたアカデミア・Non-Equity型の起業支援プログラムです。2017年にスタートし、早期の事業化に向けた資金支援だけでなく、実践的なハンズオン支援を行っています。2019年からは名前を「1stRound」に改め、コーポレートパートナーとの協力体制を拡充。現在では、国立・私立の17大学と2つの国立研究機関が参加しており、さらなる支援体制を整えています。
新たなコーポレートパートナーの参加
この度、環境衛生業界から株式会社サニックスが新たにコーポレートパートナーとして参画しました。これにより、支援企業の数は23社に達し、スタートアップと大手企業とのオープンイノベーションを一層加速することが期待されています。これまでの「1stRound」の活動の中で、過去93チームを採択し、その事業設立や資金調達に成功した率は驚異的な90%以上だとされています。
採択されたスタートアップ企業
2024年6月に行われた審査会では、8件の新たな事業が採択されました。以下はその一部です。
1.
OptQC株式会社 - 光量子コンピュータの商用化を目指す。
2.
株式会社ディメンジョンフォー - 無機ナノシートを利用した薄膜技術の開発。
3.
RecycLi - 環境負荷が少ないリチウム抽出技術を提供。
4.
株式会社Jizai - AIとロボット技術を通じて社会実装を実現。
事業の成功に向けた構想
「1stRound」では、大手企業との協業を推進し、採択企業と多様なステークホルダーを結びつけるコミュニティを形成。これにより、新たなビジネスの創出を目指しています。また、再応募からの採択組数も多く、アカデミアからの起業のエコシステムを構築することに注力しています。
第12回公募について
このプログラムは年に2回実施され、次回の公募は2024年10月7日から始まります。応募期限は2024年11月25日です。詳細は公式サイトをご確認ください。これにより、さらなる技術シーズが市場に流通し、アカデミア由来のスタートアップの裾野が広がることが期待されています。
まとめ
「1stRound」はアカデミアの技術をビジネス化するための重要なプログラムであり、今後も日本の技術発展を支える活動を続けていきます。コーポレートパートナーとの協力強化により、より多くの事業が社会に貢献することを願っています。