新たながんリスク検査法、米国癌治療学会議で発表された成果とは?
米国癌治療学会議で注目のがんリスク検査法
2020年に開催された米国癌治療学会議(ASCO2020)において、Yoshikane Yamauchi氏らによる「ALA-PDS」を利用した医師主導の臨床研究が発表されました。この研究では、肺がん患者と健常者の尿中ポルフィリン代謝物における違いが強調されています。
ALA-PDSとは何か?
「ALA-PDS(ALA-Photo-Dynamic Screening)」はがんの生物学的特性を活用し、5-アミノレブリン酸(5-ALA)の代謝変化を用いてリスクを評価する手法です。このスクリーニングは、直接的な診断を行うものではなく、健康状態を確認するための初期評価に利用されます。
研究の成果
発表された研究結果によると、肺がん患者群においては、健常ボランティア群と比較して尿中ポルフィリン代謝物が有意に増加していることが確認されました。特に、ステージ0またはステージIの早期肺がん患者でもこの傾向が見られたことが重要です。また、PET-CT検査が陰性であった患者でも、尿中ポルフィリン代謝物の量が有意に増加していることが示されました。これらの結果は、ALA-PDSががんのリスク予測や早期診断のための有力な指標である可能性を示唆しています。
プリベントメディカルの取り組み
がん予防メディカルクラブ「まも~る」を提供するプリベントメディカル(東京都中央区)では、ALA-PDSを基にした新しいリスク検査「Noah」を展開しています。この測定は、プリベントメディカルの子会社であるプリベントサイエンスによって行われ、登録衛生検査所として新型コロナウイルスPCR検査等の行政検査にも対応しています。
同社は今後も「まも~る」のサービス向上に努めるとともに、医療やヘルスケア分野での社会的課題への取り組みを強化していく計画です。
研究の今後
今回のASCO2020での発表を受けて、さらなる解析研究が進行中であり、詳細は今後学術誌に掲載予定とのことです。このような新たな医療技術がもたらす変化に、今後も目が離せません。
がんの早期発見やリスク評価において、ALA-PDSは今後の医療分野において不可欠な存在になっていくことが期待されます。その結果、患者の生活の質を向上させる革新的な手法として位置づけられることでしょう。
会社情報
- 会社名
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プリベントメディカル株式会社
- 住所
- 東京都中央区日本橋小舟町9-18エミネント人形町ビル4F
- 電話番号
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03-5643-8403