新社会人向けの感謝旅行プラン、箱根の旅館でスタート
神奈川県箱根で旅館を運営する株式会社金乃竹は、この春、10名の新たな社員を迎え入れました。これに合わせて新入社員専用の「感謝の家族旅行プラン」を発表し、社会人としての第一歩を踏み出したばかりの新入社員たちが自身の家族に感謝を伝える機会を提供します。この取り組みは、入社1年を迎える社員が自分を支えてくれた家族に感謝の気持ちを宿泊を通じて表現することを目的としています。
社内制度「家族招待制度」の背景
金乃竹では、社員の定着率を向上させるために「家族招待制度」を2020年にスタートしました。この制度は、入社してから1年が経った社員が自身を支えてくれた家族を無料で招待するものです。その背景には、早期退職や低い定着率といった組織上の課題がありました。当初、社員の福利厚生が整っておらず、どのように社員が安心して働ける環境を作れるかを考え続けた末に誕生しました。
この制度が導入されたことで、約70名の新卒社員が利用し、その約7割がこの制度を利用しています。利用者からは「言葉に表すのは恥ずかしいけれど、家族が喜んでくれて嬉しい」といった感謝の声が多く寄せられています。制度の創設者は、家族に安心感を持ってもらうことが重要だと考え、当初は招待された社員自身が接客をし、家族をもてなしました。このような体験から、仕事の価値を実感してもらうことが目的です。
新入社員限定プランの詳細
新入社員向けの旅行プランは、家族に感謝の思いを伝える素晴らしい機会を提供します。株式会社ジェイックの調査によれば、初任給の使い道として「親や家族へのプレゼント」と答えた新入社員は71.8%に達しています。これを受けて金乃竹は、感謝を表現する手助けをするプランを用意しました。
このプランには、宿泊時に季節の花束と手書きのメッセージカードが用意されます。親しい人たちと共に、箱根の自然と温泉に包まれて特別なひとときを過ごすことができます。本プランの特典として、客室にはリクエスト制のメッセージカードとおまかせの季節の花束を提供します。この家族旅行プランは、2025年8月31日までが対象期間となります。
金乃竹の将来への展望
金乃竹は、宿泊を通じて人と人とのつながりや心の豊かさを育むことを重視しています。新入社員向けプランの提供は、感謝を表現する機会を増やす試みの一環です。今後も観光業にとどまらず、人々の心に残る経験や絆の大切さを提供し続け、地域社会貢献に寄与していく方針です。
金乃竹リゾートの歴史と進化
金乃竹リゾートは1947年に箱根町で初の温泉旅館を開業しました。その後も新たな試みとして貸切露天風呂を導入するなど、温泉旅館の楽しみ方を創造してきました。現在、5つの旅館施設と3つの飲食店の運営に加えて、クラフトビールなど新たなビジネスにも取り組んでいます。こうした多角的な取り組みにより、時代の変化に応じた持続可能な成長を目指しています。