Forward Edge-AI Japan、スカパーと共に耐量子暗号技術を実証実験開始
概要
2023年10月、Forward Edge-AI Japan株式会社(FEAI-JP)は、スカパーJSAT株式会社と衛星通信に新たな耐量子暗号(PQC)技術を導入するための実証実験を行う覚書(MOU)を締結しました。この協力は、日本の重要インフラのセキュリティを強化することを目指しています。
背景
量子コンピュータの急速な進歩により、従来の暗号技術が将来的には解読されるリスクが増大しています。特に電力、通信、金融などの重要なインフラを守るためには、セキュリティ強化が不可欠です。このような環境の中で、FEAI-JPとその親会社である米国のForward Edge-AI, Inc.(FEAI)は、先進的なPQCソリューション技術を活用し、スカパーJSATの衛星通信回線ネットワークの運用ノウハウを組み合わせることで、日本のインフラの防御力を向上させることを目的としています。
実証実験の内容
このMOUに基づく実証実験(Proof of Concept、PoC)では、以下の項目を主に検証します:
- - 衛星回線経由でのPQC接続の確立
- - 通信品質の検証(暗号化、遅延耐性、安定性)
- - 運用上の実現可能性の評価
これにより、PQC技術がスカパーの衛星通信サービスに適用できるかを見極めることが期待されています。
コメント
FEAI-JPの代表取締役社長、株本幸二氏は、「今回の提携は、日本の重要インフラを量子コンピュータの脅威から守るための重要な一歩だ」とし、先進的なPQC技術が日本のサイバーセキュリティを大きく向上させると述べました。
一方、スカパーJSATの宇宙事業部門安全保障事業部長、野々山将之氏は、「衛星通信は重要なインフラの基盤として高い安全性と秘匿性が求められています。2030年代の超秘匿通信サービスの提供を目指している」と強調し、今回の連携によって衛星通信セキュリティの強化に貢献できる機会を得たと語りました。
耐量子暗号技術(PQC)とは
耐量子暗号技術(PQC)とは、量子コンピュータによる攻撃に対しても安全性を維持できる暗号の新技術です。米国国立標準技術研究所(NIST)が標準化を進め、世界各国の政府機関や重要インフラ事業者が早急な導入を求めています。FEAI-JPとFEAIは、これに必要な技術と製品を持っており、衛星通信などの分野での実装に力を注いでいます。
会社概要
Forward Edge-AI, Inc.
- - 設立:2019年9月
- - 本社所在地:San Antonio, TX, USA
- - 代表者:CEO Eric Adolphe
- - 主要業務:政府や重要インフラ向けにAI主導のサイバーセキュリティと耐量子技術の提供
Forward Edge-AI Japan株式会社
- - 設立:2025年11月
- - 本社所在地:東京都千代田区神田小川町
- - 代表者:代表取締役社長 株本幸二
- - 主要業務:国家・公共の安全を支える先端AI技術の開発
スカパーJSAT株式会社
- - 設立:2007年4月
- - 本社所在地:東京都港区赤坂1-8-1
- - 代表者:代表取締役 執行役員社長 米倉英一
- - 主要業務:宇宙事業とメディア事業を展開、衛星通信サービスの提供
本実証実験が成功すれば、日本のセキュリティの未来を大きく変える可能性を秘めています。今後の動向に注目が集まります。