大日本印刷とトレマが新たな協業を開始
大日本印刷株式会社(DNP)とトレマ株式会社が、2025年11月17日からトレードマーケティングの分野で協力し始めることが発表されました。この協業は、小売のバイヤーやショッパーの潜在ニーズに基づき、商品のブランド価値を高めることを目的としています。
協業内容の詳細
両社の強みを活かした新しいマーケティングモデルが構築され、DNPは店頭でのコミュニケーション設計と販促実装のノウハウを提供し、トレマはショッパーのインサイトや小売企業に対するマーケティングコンサルティングの専門知識を持ち寄ります。この連携により、店舗での購買意欲を喚起するための新たなアプローチが生まれるでしょう。
急変する小売業界の背景
最近、小売業界ではM&Aによる再編やプライベートブランド商品の拡大が進み、メーカーは商品を計画通りに店頭に並べることが難しい時代になってきています。また、ショッパーの行動や思考も多様化し、ネット利用の普及により購買プロセスが複雑化しています。このような状況では、従来のノウハウや固定された戦略だけでは購入意欲を十分に引き出すことができません。
この変化に対処するため、バイヤーが大切にしている要素やショッパーが商品を選ぶ背景をしっかり理解しなければなりません。そこで、DNPとトレマは、データ分析に基づいた新たなマーケティング支援ソリューションの開発に取り組みます。
本協業の独自ポイント
1. ショッパーの購買行動の可視化
我々の新しいアプローチの一環として、ショッパーが「どのような条件下で」「どんな意識で」商品を選んでいるかを、行動データと意識データの両面から明確にします。これにより、どのような理由でブランドが選ばれ、または選ばれないのかを把握します。
2. 店頭の新商品・施策開発
ショッパーの来店前、来店中、来店後の行動を分析し、バイヤーの視点を考慮しながら最適な販促施策を提案・設計します。
3. ショッパーの体験を可視化
私たちはショッパーの店頭での体験や販促効果をデータで見える化する仕組みを構築し、ブランド向上に貢献します。このアプローチにより、店舗を「検証可能なマーケティングメディア」として活用し、販促ROIの向上を図ります。
今後の展望
DNPとトレマは、この協業を基に新しいマーケティングモデルを開発し、2026年度には新サービスとして提供する予定です。この取り組みは、製造業者や小売業者、ショッパーにとってより価値が高い購買体験の創造を目指しています。
本協業は、小売とショッパーの全体的な体験を向上させつつ、ブランドの価値を高める重要なステップと言えるでしょう。実施される施策によって、私たちの生活がどのように変わっていくのか、今後の展開に期待が寄せられています。