New Relicが2024年のオブザーバビリティ予測レポートを発表
デジタルビジネスにおいて重要な役割を果たすオブザーバビリティの最新情報を取りまとめた【2024オブザーバビリティ予測レポート】が、新たに発表されました。このレポートは、ニューレリック株式会社とテクノロジー市場調査会社であるEnterprise Technology Research(ETR)との共同作成によるものです。16カ国から1,700名のエンジニアを対象に行われた調査結果は、今後のビジネス戦略に大きな影響を与える内容となっています。
調査結果の概要
調査によると、ビジネスにとって影響の大きいシステム停止がもたらす年間ダウンタイムの中央値は77時間で、これがもたらすコストは非常に大きく、1時間あたり190万ドルに達することが分かりました。この結果は、フルスタックのオブザーバビリティを導入した企業がどれほどの恩恵を受けているかを示し、障害対応にかかる時間の大半がエンジニアリングチームの負担となっている現状を表しています。エンジニアチームが環境での障害に対応するためにかける時間が30%に及ぶことが示されており、これは週40時間労働の場合、約12時間相当となります。
フルスタックオブザーバビリティの利点
フルスタックオブザーバビリティを実現している企業の年間ダウンタイムは79%減少するという調査結果も興味深いところです。このような企業は、システム停止コストも48%減少させることができたと報告されています。さらに、オブザーバビリティへの投資収益率(ROI)が昨年の2倍から4倍に向上したことも大きな注目を集めています。具体的には、オブザーバビリティへの年間支出が195万ドルに対して、得られる財務上の年間価値が815万ドルに達するという結果が示されています。
ツールの統合とAI技術の活用
また、41%の回答者が来年中にツールを統合する計画があると述べており、多くの組織が複数のポイントソリューションを使うよりも、単一の統合プラットフォームを望んでいることが明らかになりました。さらに、AIテクノロジーは現在のオブザーバビリティのニーズを促す重要な要素として挙げられ、AI監視の導入が42%、機械学習(ML)モデル監視が29%、AIOps機能が24%という具合に、多くの企業で実際に採用されています。これにより、オブザーバビリティからの財務上の年間合計価値は向上する傾向にあることが分かっています。
まとめ
この「2024オブザーバビリティ予測レポート」は、今後のデジタルビジネス戦略において、オブザーバビリティの重要性がますます増すことを示唆しています。それはシステム停止によって生じる不要なコストを削減する手段としてだけでなく、ビジネスパフォーマンスを向上させる手法としても大きな価値を持つことを意味します。報告書は、オブザーバビリティを導入することで、企業が抱える多くの課題に対する解決策を提供し、今後のデジタル変革を大いに支援するものとなるでしょう。
詳細情報
「2024オブザーバビリティ予測レポート」は、New Relicの公式ウェブサイトから無料でダウンロード可能です。調査の詳細について知りたい方は、公式サイトをご覧ください。これからのビジネス環境において、どのようにオブザーバビリティが活用されるのかが注目されます。