ヤマトモビリティ、国内初のEVコンバージョントラックを発表
ヤマトモビリティ&Mfg.株式会社(以下ヤマトモビリティ)は、2024年11月19日に国内初となるEVコンバージョントラックの量産予定車の完成を発表しました。この取り組みは、持続可能な社会を目指し、環境負荷を低減するための電動化の一環として行われています。
実際の開発は、ヤマトモビリティがSBSホールディングス及び株式会社IATと協業し進められています。さらに、11月16日に千葉県にあるSBS自動車学校で行われた試走会では、実際に改造された1.5トントラックの走行性能や安全性が検証され、参加者からは改造EVに対する強い関心と期待が寄せられました。
EVコンバージョンの背景
近年、環境問題が大きな社会課題として浮上しており、特に運輸業界におけるCO2排出の削減が求められています。これに伴い、ヤマトモビリティは、これまで使用されていたディーゼルトラックを電動化するという新たなアプローチを取っています。これまでも中古のいすゞエルフ2tを用いた検証を行った実績があり、今回の三菱ふそうキャンター1.5トンを利用した改造も、国産小型トラックのEV化におけるパイオニア的発表となります。
量産化への道
試走会では、関係者から改造トラックの性能に対する具体的な評価が得られ、実用化に向けた重要な一歩となりました。ヤマトモビリティは、年内に型式認証を取得し、来春から量産供給を始める予定です。このように、時間をかけて入念に準備を進めているのは、EVトラックの信頼性や安全性を確保するためです。
環境への貢献と今後の展望
今後、ヤマトモビリティは、環境への影響をより一層軽減するため、EV車両の保有比率を拡大する計画です。投資負担を抑えるためには、長期間使用されたディーゼルトラックを中心にEV化を進めていく方針です。また、SBSグループが目指す中・長期環境計画『シンシアチャレンジ2030』において、排出されるCO2削減も重点課題の一環として位置付けられており、これに貢献していく考えです。
このように、ヤマトモビリティは、EV化の促進を通じて日本の物流・流通業界全体の環境負荷の低減を図り、未来の持続可能な社会の実現に向けた重要な役割を果たすことを目指しています。また、さらなる事業拡大を図るために、EV改造・整備を行うパートナー企業の募集も計画しています。
まとめ
ヤマトモビリティの取り組みは、環境問題に対する具体的な行動と言えるでしょう。EVコンバージョントラックは、トラック運輸業界における新しい流れを生み出し、今後の展開に注目が集まります。持続可能な未来を見据えたこのプロジェクトは、業界全体の模範となり、他社への波及効果にも期待が寄せられています。