いすみ市が新たな防災技術を導入
千葉県いすみ市では、2025年3月28日に大型ドローン「DJI Flycart30」が納品され、その操作に関する講習が行われました。これは、いすみ市として初の大型ドローン導入であり、災害時の物資輸送や救助活動の支援に大きな期待が寄せられています。
ドローンの概要
「DJI Flycart30」は、貨物運搬能力が最大40kgで、様々な業務に対応できる産業用の大型ドローンです。主な特徴は、長距離飛行が可能で、最大航続距離は16km、最大飛行時間は18分に達します。また、パラシュートの搭載もあり、万が一の事故時にも安全性が考慮されています。これにより、いすみ市は防災体制を一層強固なものにすることができるでしょう。
操縦訓練の内容
今回の講習では、市職員4名が受講し、すでに国家資格を持つドローンパイロットとしての基礎訓練を受けている職員が、機材の取扱方法、基本操縦、積載飛行、2オペレーター訓練、自動操縦など多岐にわたる内容を学びました。講習の指導は一般社団法人日本ドローンビジネスサポート協会が行い、技術支援は株式会社SEKIDOが担いました。
このように、高度な技術を学ぶことは、安全で効率的なドローン運用に繋がり、いすみ市の防災能力を飛躍的に向上させるものとなります。
定期的な訓練と市民への普及
今後、いすみ市では実際の災害シナリオを元にした訓練を定期的に実施し、緊急時に迅速に対応できる体制を整えていく予定です。また、市民向けのデモンストレーションを通じて、ドローン技術の理解促進にも力を入れていく方針です。
ドローン活用の包括的な取り組み
さらに、いすみ市は2024年6月に「ドローン活用に関する包括連携協定」を結び、防災・減災、インフラ点検、農林水産業支援など、さまざまな分野でのドローンの活用を進めていくことを目指しています。この取り組みは、地域の災害対策だけでなく、将来的には経済の活性化にも寄与することが期待されています。
企業情報
一般社団法人日本ドローンビジネスサポート協会は、ドローン関連ビジネスの促進とパイロットの育成を行う団体であり、岡山県岡山市に本拠を置いています。株式会社ワン・オーガストは神奈川県に本社を構え、ドローン撮影や調査を行っています。今後も両社は協力し、いすみ市のドローンビジネスを強化していくでしょう。