沖縄県読谷村にてスラッジ監査が実施される
株式会社Godotは、沖縄県読谷村と共に「スラッジ監査」を行い、特定健診のサービス向上を目指しています。この取り組みは、日本の行政機関として初めての試みであり、市民の視点から行政サービスを改良する革新モデルとなっています。
取り組みの背景
読谷村では、人生100年時代において「健康」が重要な基盤であると認識し、特定健診の受診率向上に注力してきました。具体的には、行動科学の「ナッジ理論」を用いた受診勧奨を実施し、沖縄県内での受診率が前年度よりも5.3ポイント向上しました。これは、沖縄県内の人口1,000人以上の自治体の中で第2位の成長率を示しています。
今年度からはスラッジ監査を通じて、住民が健診通知を受け取り、受診に至るまでの過程でのさまざまな障壁を可視化する新たな試みが始まりました。スラッジを削減することで、住民がよりスムーズに受診を行えるような仕組みを設計することが期待されています。
スラッジ監査とは
「スラッジ」とは、特定の行動を実行する際に発生する心理的・物理的な障壁や負担を指します。具体的には、分かりにくい情報や複雑な申請手続きがその例です。スラッジ監査では、こうした障害を行動科学に基づいて可視化し、改善策を講じることを目的としています。
特に欧米では、「時間税」と呼ばれる概念が注目されており、スラッジによって損なわれる本来の生活の質を取り戻すための取り組みが進んでいます。Godotでは、AIを利用し、受診までのプロセスを分析。各ステップの阻害要因を明らかにし、改善ポイントをスコア化しています。
監査の結果と今後の展望
読谷村の健康推進課は、村民の利便性を常に視野に入れた受診勧奨を行ってきました。ナッジ理論を活用した結果、受診プロセスの多くの部分で良好な評価を得ることができましたが、一部にはまだ改善の余地があることも判明しています。
今後は、Godotと協力しながら、さらなる改善策を探求し、村民に寄り添った行政サービスの実現を進めていく方針です。住民の視点を取り入れた行政サービスが地域に与える影響は大きく、今後の動向に注目が集まっています。
課題を克服する姿勢
読谷村健康推進課の担当者は、「スラッジというコンセプトは最初は驚きでしたが、受け手の視点で行政サービスを見直す良い機会となりました」と述べ、データや知見を行政サービスに活かしていく意欲を示しています。今後もGodotとの連携を強化し、村民の生活がより良くなるよう取り組み続けるとしています。
会社紹介
- - 社名: 株式会社Godot
- - 設立: 2022年7月1日
- - 本社所在地: 兵庫県神戸市中央区浪花町56 起業プラザひょうご内
- - 代表者: 代表取締役 森山健
- - ホームページ: https://godot.inc
行政サービスの新たな時代が沖縄から始まるかもしれません。今後の展開に期待しています。