特別展「阿波の木偶づくりを支えたあわや後藤人形店」
徳島県立阿波十郎兵衛屋敷で開催される特別展「阿波の木偶づくりを支えたあわや後藤人形店」は、2024年9月7日から29日までの間、多くの来場者を迎える予定です。この展覧会は、昨年その幕を閉じた「あわや後藤人形店」の豊かな歴史と寄与を振り返るもので、多くの資料や作品が集められています。
後藤人形店の背景
後藤人形店は、後藤文子氏の父である後藤隆三郎氏により創業された、長い歴史を誇る人形店です。昭和初期、後藤氏は初代天狗久の工房に通い、天狗久を代表する木偶や張り子の名品を取り扱ってきました。また、大江巳之助氏や文楽との関係も深く、滿足のいく作品を全国に広める役割も果たしました。徳島の郷土玩具である首人形の販売にも力を入れており、技術の広がりに貢献しました。
さらに、人形富や天狗弁、由良亀などの木偶を収集し、資料館としての後藤人形館も運営していました。これにより、阿波の人形師たちを支え、人形浄瑠璃の発展に寄与することができたのです。
展示内容と特別公演
特別展では、後藤人形店が残した貴重な資料を展示し、その功績を振り返ります。また、定期公演では通常見ることのできない演目も用意されており、訪れる人々に新たな感動を与えることでしょう。特別公演は2024年9月22日(日)に開催され、演目として「寿二人三番叟」、「傾城阿波の鳴門順礼歌の段」、「本朝廿四孝奥庭狐火の段」が上演されます。出演者には、阿波鳴の竹本友廣氏や、後藤としこ氏が名を連ねており、三味線には鶴澤友輔氏が参加します。人形の技術を継承するあわ工芸座の巧みな演技も見逃せません。
施設情報
特別展の詳細は以下の通りです。
- - 開催日時:2024年9月7日(土)~9月29日(日)
- - 開館時間:9:30~17:00(入館は閉館30分前まで)
- - 会場:徳島県立阿波十郎兵衛屋敷
- - 入館料:一般410円、高校・大学生310円、小・中学生200円
この特別展を通じて、阿波の人形制作の世界に深く触れ、魅力を感じ取ってください。阿波文化の豊かな歴史と継承の物語は、訪れる人々にとって必見の価値があります。事前の予約は不要ですが、内容盛りだくさんのため、お早めの来館をおすすめします。
お問い合わせ
詳細については、以下の連絡先へお問い合わせください。
阿波の伝統と文化が感じられるこの特別展で、ぜひ心に残る体験をしてみてください。