タレスの調査結果
2022-09-27 11:00:01

タレス、クラウドセキュリティ調査結果を発表:データ侵害の増加と管理の複雑化が浮き彫りに

タレスが発表したクラウドセキュリティ調査の概要



デジタルセキュリティのリーダーであるタレスが、2022年のクラウドセキュリティに関する調査結果を発表しました。この調査は、世界中の企業におけるクラウド環境の利用状況や、それに伴うセキュリティ上の課題について詳しく探求したものです。

増加するクラウドサービス利用率

調査によると、マルチクラウドの導入が進んでおり、複数のIaaSプロバイダーを利用する企業の割合は、2021年の57%から72%へと上昇しています。特に、回答者の20%は、3つ以上のプロバイダーを利用していると報告しています。このように、企業がクラウドサービスを多用する一方で、データの管理がより複雑化している現状が浮き彫りになりました。

データ保護への新たな懸念

調査では、66%の企業が機密データの21%から60%をクラウドに保存しており、同時にデータ侵害や監査の失敗を経験した企業の割合も増加しています。2021年には40%だったこの割合が、2022年には45%に達しています。特に日本では、39%という数値で、過去の調査に比べ高い結果を示しています。

さらに、IT専門家の51%がクラウドでのプライバシーとデータ保護の管理が複雑であると考えており、これは企業にとって重大な懸念材料と言えるでしょう。

マルウェアやフィッシングの増加

調査対象の企業の半数以上がマルウェア(56%)、ランサムウェア(53%)、フィッシング(40%)の脅威が増加したと回答しており、クラウド環境におけるサイバー攻撃のリスクが高まっています。これは特に機密情報を扱う企業にとって、考慮しなければならない重要な問題となっています。

暗号化を重視する企業

多くのIT専門家は、クラウド内の機密データを守るために暗号化を重要なセキュリティ対策として位置づけています。調査では、企業が現在導入しているセキュリティ技術のうち、59%が暗号化、52%が鍵管理を利用していると答えています。しかし、実際にクラウド内のデータがどれだけ暗号化されているのかという質問に対しては、全体の10%にすぎないことがわかっており、この点における対策強化が急務であることが示されています。

ゼロトラスト戦略の導入

調査によると、約30%の企業が既にゼロトラスト戦略を実施しており、さらに25%はその導入を計画中、または検討中であると答えています。これは、デジタルセキュリティの強化に向けた前向きな動きとして注目されます。

まとめ


この調査結果は、クラウドサービスの普及とそれに伴うリスク管理の複雑さを示しています。タレスの専門家は、企業がデータセキュリティを確保するためには、暗号化の使用やゼロトラスト戦略の徹底が不可欠であると指摘しています。この調査結果は、今後のクラウドセキュリティ対策の方針を決定する上での重要な材料となるでしょう。

詳細な調査結果については、タレスの公式ウェブサイトを通じて確認できます。

会社情報

会社名
タレスDISジャパン株式会社
住所
東京都港区赤坂2丁目17番7号赤坂溜池タワー8階
電話番号
03-6744-0221

トピックス(IT)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。