湯沢町の持続可能なまちづくりを支える新たな挑戦
新潟県の湯沢町では、産官学連携による「湯沢暮らしお試し体験」住宅プロジェクトが始まっています。このプロジェクトは、持続可能なまちづくりを目指し、特に消滅可能性都市とされる地域に新たな魅力をもたらすことを目的としています。
湯沢町の現状と背景
東京から新幹線でわずか70分の距離にある湯沢町は、かつてはウィンタースポーツの名所として多くの観光客を魅了しました。しかし、バブル崩壊以降、人口の流出が続き、少子高齢化が進展。現在、約15,000戸のリゾートマンションが存在するものの、利用者が減少し一部は「ゴーストタウン」とも呼ばれています。
過去数年の間に、首都圏からの移住者が増え、さらに若い世代が町に定住する傾向も見られています。このことから、湯沢町の人口は徐々に安定を取り戻しつつあります。
きら星株式会社の役割
この町の移住定住促進を目指し、令和2年から「きら星株式会社」が移住定住支援業務を担当。きら星の理念は「地方で暮らす人を増やし、消滅可能性都市をなくす」こと。新型コロナウイルスの影響で地方への移住希望が高まっており、移住相談の件数は3倍に増加しています。こうした背景を受け、「湯沢暮らしお試し体験」住宅制度がスタートしました。
芝浦工業大学との連携
また、芝浦工業大学の佐藤宏亮教授の研究室と連携し、地域のポテンシャルを最大限に活かすリノベーションのプロジェクトが進行中です。このプロジェクトでは、学生たちがオンラインで企画・計画を進め、実際に現地での施工実習も予定しています。
クラウドファンディングによる支援
これらの取り組みの資金調達にはクラウドファンディングを利用します。資金提供者には、完成後のお試し住居の優先滞在権を提供し、リターンが地域との新しいつながりを生むことを期待しています。
未来の展望
プロジェクトが完成すると、「湯沢暮らしお試し体験住居」として、短期・長期滞在を希望する利用者に提供されます。特にリモートワークが可能な環境を整え、首都圏の30代前後の若者たちをターゲットにします。実際に町での生活を体験することで、移住後の生活を具体的にイメージできるようにすることが目的です。
今後このプロジェクトが成功すれば、湯沢町は持続可能なまちづくりのモデルケースとなることが期待されています。地域の空き物件を生かしながら新たなライフスタイルを提案し、活気あるコミュニティの形成に繋がるでしょう。
会社概要
- - 会社名: きら星株式会社
- - 代表者: 伊藤綾
- - 所在地: 新潟県南魚沼郡湯沢町湯沢1831
- - 事業内容: 地方への移住サポートサービス、職業紹介
- - 公式サイト: きら星株式会社