Marindows社、海洋DX推進に向けて2億円の資金調達を達成
Marindows社は、海洋デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するため、シードラウンドで2億円の資金を調達しました。この資金は、海事産業における「安全」と「人」に関する課題解決のための各種サービス開発に活用されます。特に、2022年10月に向けてのサービス立ち上げを目指しており、各種プロジェクトが予定されています。
マリンドス社の新サービス
Marindows社は、船員向けの業務支援端末「Mフォン(仮称)」の提供を進め、船員の業務負担の軽減を図る入れェグレーションを推進します。このMフォンは、手頃な価格で利用可能で、スマートフォンの使い勝手を最大限に活用する設計となっています。これにより、安全性と健康面での向上が期待されています。
さらに、同社は「ドラれもん(仮称)」というネットワーク型ドラレコと「ナビ子ちゃん(仮称)」として知られるネットワーク型ポータブルナビの提供も予定しています。これらは全ての船に標準搭載されることを目指し、海難事故の防止に貢献することを目的としています。
海事産業の課題とDXの必要性
Marindows社が解決を目指す課題は、国内物流市場において45%のシェアを占める内航海運が直面するさまざまな問題です。これには、船舶や船員の高齢化、陸上より遅れる働き方改革、低い労働生産性、未整備の通信環境、環境への対策が含まれます。
特に、次世代衛星ブロードバンド通信(NTN)の普及が、これらの課題解決には不可欠とされています。従来の数百kbpsの通信環境から、数Mbps~数十Mbpsへの通信速度の向上は、DXソリューションの展開に大きく寄与するでしょう。これにより、海事産業は新たな価値と可能性を見出すことができるでしょう。
代表取締役社長のビジョン
Marindows社の代表取締役社長である末次康将氏は、「Marindowsを海事産業の変化の起点とし、日本のGDP成長のドライバーとなるべく成長産業にしていく」とのビジョンを掲げています。海は地球の70%を占めており、過去には“帆船”や“汽船”といった革命が起こりました。これから始まるのは、次世代高速衛星サービスによる「第3の革命」です。
この新たな革命がもたらすデジタル革新により、従来は通信が限られていた海合でのオンライン化が進み、産業そのものが再定義されていくことを期待しています。日本が海洋デジタル産業の中心となることを強く志向し、国際的な競争に挑む姿勢を見せています。
SDGsと持続可能な未来への挑戦
海洋国家でもある日本がサステナブルな社会を目指すため、Marindows社は「6つのマテリアリティ」を中心に事業を展開していきます。また、海事産業が抱えるさまざまな課題に対し、「不可能」とされてきた問題解決を目指す姿勢を貫き、より魅力的で楽しい未来を創造していくと語っています。
各投資家のコメント
さまざまな企業からも高い期待が寄せられており、特に船員の働き方改革と内航海運の持続可能性の向上において、Marindows社の取り組みが一石を投じることが期待されています。
Marindows株式会社概要
- - 設立:令和3年3月3日
- - 主要株主:e5ラボ、旭タンカー、カシワテック、商船三井、ワールドマリン
- - 資本金:2億円(資本準備金含む)
- - 本社所在地:東京都千代田区神田紺屋町17番地ONEST神田スクエア6階
- - ホームページ:Marindows公式サイト
今後の展開に注目です。