ラオスの小学校での不発弾発見
2026年4月29日、ラオス北部シエンクワン県ペック郡のシーシェンマイ小学校で、掃除中の児童が不発弾を発見するという非常に危険な事態が発生しました。子どもはその不発弾を素手で持ち運び、教師のもとへ報告しましたが、これは大きな危険を伴う行動です。
この事態は、アジア・アフリカ・ウクライナでの紛争被害者支援を行う認定NPO法人テラ・ルネッサンス(本部:京都府京都市、理事長:吉田真衣)の現地スタッフによって報告されました。
テラ・ルネッサンスのラオス事務所のスタッフはこの不発弾を安全な場所に移すよう指示し、連休明けに専門的な団体が処理を行う予定です。
戦争の爪痕
ラオスでは、1964年から1973年にかけてのベトナム戦争中に大量のクラスター爆弾が投下され、現在も約8,000万発の不発弾が残されています。これらは農地や森、さらには学校の近くにも存在し、市民の日常生活に深刻な影響を与えています。
テラ・ルネッサンスの広報室マネージャーである下野久美は、2026年3月にシエンクワン県の別の小学校を訪れた際、子どもたちが不発弾についての教育を受けている様子を目の当たりにしました。教室には、爆弾の種類や見つけた場合の行動について教えるポスターが掲示されており、子どもたちは貴重な学ぶ時間を使って「ボンビー」と呼ばれる小型爆弾の見分け方や、大人に知らせる方法を学んでいます。
不発弾回避教育の重要性
本来、教室には可愛らしい絵や世界地図が存在するはずですが、ラオスでは不発弾による事故が依然として多く、子どもたちが手足や視力を失う事例も報告されています。実際にテラ・ルネッサンスが支援している8歳の少女パナ・ヤンさんは、焼却作業中に古い銃弾が爆発し、片目を失いました。
このような状況に対し、テラ・ルネッサンスは不発弾回避教育をラオス国内全ての学校に普及させる取り組みを行っています。プロジェクトマネージャーの岩村華子は、単発の支援ではなく、国の教育制度への組み込みを目指していると言います。
「私たちが去った後も、この教育が国家の仕組みとして残る必要があります。先生向けの研修プログラムを整備し、各学校で継続的に実施できるよう政府への提案も進めています」と語る岩村。
日本からの支援
ラオスでの不発弾回避教育に関するポスターは、日本の支援者からの寄付によって印刷され、各校で使用されています。
今回の事例は、不発弾教育が依然として子どもたちの命を守るために不可欠であることを浮き彫りにしました。戦争が終わったと宣言されても、その影響はなくなるわけではありません。
テラ・ルネッサンスは今後も、ラオスの子どもたちの命と未来を守る活動を続けていきます。一方で、社会にも「戦争の影響は未来の世代にも残り続ける」という現実を伝え続けることが重要であると考えています。