エスペックの新たな挑戦、超低温ショックフリーザー
2025年4月、エスペック株式会社は新しい冷凍技術「超低温ショックフリーザー」を発表しました。これは、-70℃という超低温で食品を急速冷凍することで、生鮮食品の鮮度を保ちながら冷凍できるという革新的な製品です。近年、フードロスが深刻な社会問題となる中、持続可能な食品の保存方法が求められています。エスペックはこの課題解決に向けて、技術を駆使した製品を提供します。
超低温冷凍のメリット
食品の鮮度を維持するためには、冷凍過程での氷結晶の成長を最小限に抑えることが重要です。一般的な冷凍技術では氷結晶が大きくなり、食品の組織を破壊して風味や食感が失われてしまいます。しかし、超低温ショックフリーザーは、-70℃での急速冷凍によって、この問題を解決します。具体的には、-70℃で迅速に冷却することで、氷結晶が成長しやすい+0℃から-5℃の温度帯を短い時間で通過させ、鮮度を保ちながら保存できるのです。この結果、食品の品質劣化を抑え、廃棄物の発生を抑制します。
幅広い機能性
本製品は、単なる冷凍装置にとどまらず、広範な機能を備えています。-70℃から+100℃までの温度設定が可能で、食品の冷凍、保存だけでなく、解凍や再加熱までも自動運転で行うことができます。これにより、食品加工の作業効率が大幅に向上し、労働負担を軽減することが可能です。また、庫内の乾燥運転が可能なため、常に清潔で衛生的に使用できる点も魅力的です。
環境への配慮と新技術の融合
エスペックは、環境負荷の低減と食材の品質保持を両立する新たな技術の開発に取り組んでいます。グループ会社であるエスペッククリヤラボは、「環境創造技術と食品加工技術を融合」させた商品ラインアップを充実させ、食品機械業界に変革をもたらすことを目指しています。今後も、科学的な調理が可能な技術や熟成庫など、さまざまな革新商品を提供し、食に関する課題解決に貢献していきます。
まとめ
超低温ショックフリーザーは、食品の鮮度を保ちながら長期間の保存を可能にする革新技術です。フードロスの削減だけでなく、省エネや衛生管理を兼ね備えたこの製品は、今後の食品業界における重要な一手となるでしょう。エスペックは、さらなる技術革新を進め、私たちの食生活をより豊かにしていくことを目指しています。