『アンリツテクニカル』第100号の発刊を祝う
アンリツ株式会社が、このたび技術論文誌『アンリツテクニカル』の記念すべき第100号を発刊しました。この雑誌は、1957年に創刊され、以来通信計測技術に関する先端的な研究や技術を発信するプラットフォームとして多大な影響を与えてきました。発刊から数十年を経て、今やこの雑誌は社内外の研究者や技術者が知識を共有する場として欠かせない存在となっています。
第100号に際して、アンリツの常務理事であるCTOの野田華子氏は、「アンリツが磨き続けてきた“はかる”技術は、通信やそのほかの分野において、社会的な課題解決にも寄与している」と述べ、AIやビッグデータ時代においても、正確なデータ取得の重要性が一層高まっていることを強調しました。特に、今後の社会では異なる分野の技術を掛け合わせることで、新たな価値を生み出す可能性が広がると展望しています。
今回の特集では、6GやIOWNに向けた高周波通信技術や、AIを駆使した食品・医薬品の検査技術、グラフェンを用いた次世代デバイスの開発など、未来社会を支える数々の先端技術が紹介されています。これにより、創刊号以来受け継がれてきた「技術の革新を通じて未来と向き合う」という基本理念が、変わらず息づいていることを示しています。
特集論文の見どころ
- - グラフェンのサーマルマネージメント応用: 高い熱伝導性を持つグラフェンを用いた新しい熱管理技術の可能性を探ります。
- - 水素ガスセンサ応用: グラフェンの特性を活かした新しい水素検出手法の開発について紹介します。
- - ミリ波技術の向上: WR-3全帯域で動作する楕円形チョークや広帯域ミリ波測定技術など、通信分野における新たな革新の数々。
次のステップへ
この第100号を契機に、アンリツは従来の枠組みを超えた技術革新の挑戦を加速する意向を示しています。野田氏は、「次の100年に向けて、挑戦を続けていく」と述べ、今後の展望に期待を寄せています。この姿勢は、多様な分野における技術を融合させ、新しい価値を生み出し続ける原動力となっているのです。
アーカイブの充実
読者にとって興味深いのは、これまでの全ページが一括でダウンロードできるのも大きな魅力です。また、過去の特集や論文もアーカイブとして整理されており、研究や技術者にとって貴重なリソースとなっています。アンリツテクニカルの次なる100号へ向けての取り組みには、ますます注目が集まります。
今後も『アンリツテクニカル』は、技術の発展を見つめ続け、社会に貢献していくことでしょう。新たな通信技術の可能性と、未来に向けた挑戦をぜひ、手に取って感じてみてください。