特別企画展「伊東深水時代の美、つややかに」
京都府立堂本印象美術館では、2025年4月15日から6月1日まで、「伊東深水時代の美、つややかに」という特別企画展を開催します。これは、19年ぶりに京都で行われる伊東深水の回顧展であり、彼の初期から晩年にかけての貴重な作品が公開されることになるため、美術ファンにとって見逃せないイベントです。
展覧会の概要
伊東深水(1898-1972)は、東京の深川生まれの美人画家であり、13歳の時に浮世絵の流れを汲む鏑木清方に師事します。彼はその早い段階から才能が認められ、大正末期には官展での作品発表を行い、昭和23年には日本芸術院賞を受賞。彼の作品は、浮世絵の伝統を尊重しつつも現代風俗を描いたものであり、独自の画境を築き上げました。
本展では、名都美術館のコレクションを中心に、代表作を展示し、深水が追求した美の世界を体験できる機会を提供します。特に、初期の作品として知られる《湯気》や最近発見された《湯の香》などは、必見のアイテムです。
見どころ
1.
名都美術館のコレクション
名都美術館から寄贈された珍しい作品が並び、特別展示されるチャンスです。特に、初期の代表作《湯気》は、深水夫人をモデルにした作品で、前期の4月15日から5月6日まで観ることができます。
2.
様々な時代の女性像
《暮方》《清秋》《赤と白A・B》といった作品は、昭和初期から戦後までの時代の女性たちの姿を多様な視点で描写しています。深水の色彩感覚と現代感覚あふれる表現には、文化風俗の変遷を感じ取れるものがあります。
3.
堂本印象の女性像も展示
当館新館では、深水よりも7つ年上の堂本印象の作品も展示されており、東京と京都それぞれの美意識を楽しむことができます。
関連イベント
深水の女性表現の特徴について、専門家たちが語り合います。4月29日に開催予定です。
専門家による解説が行われるギャラリートークも開催されるため、作品の理解を深める機会として活用できます。
美術館庭園では、同時に野外彫刻展も行われ、入場は無料です。
このように、「伊東深水時代の美、つややかに」は、歴史的な視点からも深水の魅力に触れる貴重な場となるでしょう。詳細は京都府立堂本印象美術館の公式ウェブサイトをチェックして、最新情報を逃さずに!