飛騨産業の岡田贊三会長が旭日中綬章を受章
飛騨産業株式会社(本社:岐阜県高山市)の代表取締役会長、岡田贊三氏が令和8年春の叙勲において「旭日中綬章」を受章しました。この受章は、岡田氏が長年にわたり日本の家具業界の発展と地域産業の振興に貢献してきたことを称えるものです。特に、彼は一般社団法人日本家具産業振興会(以下日家振)の会長として、家具業界の向上を目指す数々の活動を展開してきました。
岡田贊三の取り組みと家具業界への貢献
岡田氏は、1920年に創業した木工家具メーカーである飛騨産業の経営者として、持続可能なものづくりや職人の育成に尽力してきました。彼の功績には、業界の連携を促進し、海外市場への発信を強化する努力があったといいます。特に、違法伐採の防止や合法木材の利用を進める取り組みは、環境にも配慮したものです。
今後の家具業界のさらなる繁栄と環境活動の強化が求められる中、岡田氏は2023年に小径木の多い国産広葉樹の利用拡大に向けて、温泉熱を利用した木材乾燥室を新設しました。この工場は、地域資源を有効に活用してCO₂の排出を削減し、さらに地域雇用の創出にも貢献しています。
節をデザインに活かした「森のことば」シリーズ
岡田氏が積極的に取り組んできたもうひとつのプロジェクトは、木材の「節」に着目した「森のことば」シリーズの開発です。2001年に発表されたこのシリーズは、従来の常識であった節の欠点を覆し、むしろ木の魅力を引き立てる意匠として活かす試みでした。この新たな視点は、業界全体に大きな影響を与え、多くの支持を集めています。
また、杉といったこれまで不向きとされてきた木材を活用するために、岡田氏は圧縮技術を導入し、2005年にはエンツォ・マーリ氏とのコラボレーションによる「HIDA」シリーズをミラノ・トリエンナーレで発表。これにより、国際的な評価を受けることとなりました。
飛騨職人学舎の設立と次世代への継承
さらに、岡田氏は2014年に一般社団法人飛騨職人学舎を設立し、一流の木工職人の育成に努めています。これまでに34名の家具職人を輩出しており、次世代への技術と文化の継承を行っています。彼は「人を想う」「時を継ぐ」「技を磨く」「森と歩む」という四つの価値観を基にした持続可能なものづくりを信念とし、将来的な飛騨産業はより明るい光を放つでしょう。
岡田贊三氏の受章コメント
岡田氏は、「このたびは『旭日中綬章』という身に余る栄誉を賜り、光栄に存じます。これは社員をはじめ、家具業界に携わる多くの皆様の支えの賜物です」と感謝の意を表しました。彼は今後も、地域の木工業および日本の家具産業の発展に寄与するため、さらなる努力を続ける意向を述べました。
飛騨産業の未来に向けた展望
飛騨産業は1920年に創業し、2020年には100周年を迎えました。「匠の心と技をもって飛騨を木工の聖地にする」という企業ビジョンのもと、持続可能なものづくりを目指しています。岡田贊三氏の受章は、彼の情熱ある取り組みが未来へとつながることの証といえるでしょう。
これからも飛騨産業の活躍に期待が寄せられます。