WEF技術開発が実現したアンモニア分解技術
WEF技術開発株式会社は、画期的な技術で空気中のアンモニアを効果的に分解することに成功しました。この技術は、活性酸素を生成する独自の手法に基づき、低コストで手軽にアンモニア処理を行うことができます。
活性酸素とその利用の背景
活性酸素、特にヒドロキシラジカルやスーパーオキシドは、その非常に強力な酸化力によって知られています。しかし、これまで問題とされていたのは、活性酸素の寿命が極端に短いことで、実用的に利用することが困難でした。従来の技術では、プラズマ法や光触媒法、電解法などが存在しますが、いずれも活性酸素の生成や安定供給が十分に実現されていませんでした。
特に、固体の有機物を活性酸素で分解する技術はほとんど普及しておらず、この分野において存在する課題を解決する技術は求められています。
WEFのAOS技術の革新
WEF技術開発が開発したAOS技術の特徴は、必要な反応場で活性酸素を生成することが可能な点です。具体的な反応メカニズムは以下の通りです。
1. AOS技術によって空気中にO2・-を生成し、反応層へ送風。
2. 反応層表面に水膜を持ち込み、O2・-とH+が反応してHO2・を生成する。
3. 局所的に高濃度の・OHを生成し、触媒表面に保持。
4. 触媒とアンモニアが反応し、NOx中間体を経て、最終的にN2に変換するという脱窒様反応が進行します。
このプロセスでは、・OHの生成を活性酸素と反応させるための「触媒保持」が決定的な要素となります。
試験結果と実証
実際の試験では、沸騰した液状試料からアンモニアを発生させ、AOSの風量でガスを排出し、活性酸素をオンにしたところ、臭気はほぼ消失しました。この結果は、感知計での数値でも確認され、大幅な減少が見られました。使用した触媒は、特に・OHを効率よく吸着する特性を持っています。
処理装置の実装
処理装置は、アンモニアが発生する現場に設置する形として、天井に吊り下げる方式を想定しています。この装置によって、発生したあらゆるガスを処理し、環境への影響を最小限に抑えることが可能になります。
今後の展開
WEF技術開発は、現在2社からのアンモニア処理の依頼を受けており、それぞれのニーズに応じた装置を提供しています。また、今後はより汎用的な装置の販売も計画しています。さらに、工場内で生成される揮発性有機化合物(VOC)の処理装置の開発も進めており、空気の循環利用を促進しエネルギーの削減に寄与することを目指しています。
WEF技術開発の概要
- - 商号: WEF技術開発株式会社
- - 代表者: 青山 章
- - 所在地: 滋賀県大津市堂1-19-15
- - 設立: 2016年7月
- - 事業内容: 水処理、廃棄物リサイクル、マグネシウム関連技術の開発と販売
公式サイトはこちら マグネシウムワールド