QUOINEの新たな挑戦
QUOINE株式会社は、新しい仮想通貨取引所サービス「Liquid by Quoine」を発表しました。このプラットフォームは、仮想通貨市場における最大の課題である流動性の不足を解消し、ユーザーがより安定した環境で仮想通貨を取引できることを目指しています。
「Liquid」の特徴
「Liquid」は、現在存在する仮想通貨取引所の中でも特に際立った特徴を持っています。その中心となるのが「ワールドブック」です。これは、ユーザーが発注した全ての注文を統合し、リアルタイムで自動的に通貨換算する仕組みです。これにより、各通貨ペアにおける流動性を束ね、単一のオーダーブックで取引が可能となります。具体的な例として、BTC/JPYやBTC/USDなどの通貨ペアを、選択した通貨建てで取引できるようにしている点が挙げられます。
「ワールドブック」は、内部オーダーブックと外部集約オーダーブックの二つの要素から成り立っています。内部オーダーブックはLiquid上で発注した全ての注文が統合されたもので、外部集約オーダーブックは世界のパートナー取引所や投資家の注文を集約する仕組みです。これにより、ユーザーにとって必要な流動性が大幅に向上することが期待されています。
最初の段階として、内部オーダーブックではBTC、ETH、BCH、QASHと法定通貨との通貨ペアに限定してサービスが提供されますが、将来的にはさらに多くの通貨ペアを対応し、外部集約オーダーブックのサービスも計画しています。
グローバル版「Liquid」の先行導入
グローバル版「Liquid」ではすでにいくつかの機能が導入されています。特に注目すべきは仮想通貨のレンディング機能で、ユーザーが保有する仮想通貨を有償で貸し出すことが可能です。また、独自のトークン「QASH」を用いたユーティリティ機能もあり、取引手数料の割引やコミュニティ内での投票に利用できます。これらのサービスは、日本の法規制に対応した形で、準備が整い次第、日本市場でも導入される予定です。
CEOとCPOのコメント
QUOINEの共同創業者でありCEOの栢森加里矢氏は、「現在の仮想通貨市場には明らかに流動性が欠如している」と強調しています。彼は「Liquid」がこの流動性の問題を解決し、仮想通貨市場におけるボラティリティを低下させることに貢献するとの展望を抱いています。さらに、将来的には「Liquid」を通じて、あらゆる金融サービスを提供可能なプラットフォームを目指すと述べています。
また、CPOのマリオ・ゴメス・ロサダ氏も「Liquid」を通じて大きな流動性を提供し、ユーザーやトークンホルダーがグローバル仮想通貨エコシステムに貢献できる点を強調しました。
会社概要
QUOINE株式会社は2014年に設立され、現在は仮想通貨取引所「Liquid by Quoine」の運営を中心に、ブロックチェーン金融に取り組んでいます。資本金は約20億円と非常に安定しており、日本国内のフィンテック市場でもその存在感を示しています。
公式サイトではさらなる詳細が発表されており、今後の展開にも注目が集まっています。興味のある方は以下のリンクから情報を確認してみてください。
Liquidホームページ
まとめ
「Liquid by Quoine」は、仮想通貨市場の流動性を高め、より多くのユーザーにとって取引がしやすい環境を提供することを目指しています。QUOINEの革新的なアプローチが、今後の仮想通貨市場にどのような影響を与えるのか、一層の注目が期待されます。